下記お申込みフォームより、お申込みください。
- ご参加いただけるのは、会費をお支払いただいているピティナ家族会員の方に限ります。(ピティナIDを保有されていても、ご入会いただいていない場合にはご参加いただけません)ご入会手続き中の場合には、お申込み時にその旨ご記載ください。
- お子さんのコンペ、ステップ参加時の割引
- Family Pressのお届け(会報送付時)
- コンペ学習ノートをお子様の人数分進呈 (※要請求)
- コンペ、ステップ要項、コンペ結果特集号のお届け
ピアノを習うお子さんをお持ちの保護者の方は、お子さんとピアノを楽しみながら成長を見守られている一方で、日々の練習、レッスンへの付添、本番までの準備等、現実問題としてちょっとした課題や悩みと向き合いながら、お子さんをサポートされていらっしゃるのではないでしょうか。このたび、そのようなピアノを習うお子さんを持つ保護者が抱える共通の楽しみや悩みを共有し合う場所として、ピティナ家族会員交流会を初めて実施することとなりました。これから家族会員にご入会の方もご参加いただくことが可能です。「ちょっと話してみたい、話を聞いてみたい」という気持ちで、どうぞお気軽にご参加ください。
このページでは、家族会員によるアンケート結果の一部と、3月1日に実施した『ピアノを習う子どもの保護者のための勉強会』のレポートもご紹介します。
桐朋学園大学音楽部ピアノ科卒、ニューイングランド音楽大大学院卒、Chibaきらめきステーション代表。 優秀な生徒さんを数多く育てられているピアノ指導者であり、角野隼斗さん、未来さん、お2人のピアニストを育てられたお母様。
角野先生にお答えいただきました!コンペお悩みQ&A
お申し込み時に記入いただいたご興味のあるテーマごとに分かれて、交流いただきます。 角野先生にも適宜各グループを回っていただき、お悩み等へのアドバイス等いただけます。
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家族会員の方にご回答いただいたアンケートの結果をご紹介します。 (有効回答数41件)
2018年3月1日、浜離宮朝日小ホールにて、『ピアノを習う子どもの保護者のための勉強会』を開催し、300名を超える保護者、ピアノ指導者の方に来場いただきました。ピアノに向かう子どもに対して、保護者ができることとは?脳科学者の古屋晋一先生による講演の一部をレポートします。
いまの子ども達が大人になると、テクノロジーの進化によって、人間の労働時間が減り、余暇が増大し、より文化的に成熟した社会になることが考えられます。テクノロジーは、「良い・悪い」の判断は出来ても、「好き・嫌い」は判断できません。文化的社会では、より人間は、どう表現したいか、好きか嫌いかという審美眼が求められます。子ども達が音楽的に成熟した社会を生きるために、幼少期のうちに、何をやるべきか、何をやるべきではないか、保護者の方は選択の岐路に立っているところと思います。
「好き・嫌い」に置き換えるある程度成熟した音楽は「良い・悪い」で決められません。「良い・悪い」はどうしてそう思うのか、きちんと説明できるなら良いのですが、そうでないなら、安易に「良い・悪い」を決めるよりも、「好き・嫌い」に置き換えて表現した方が良いと思います。「好き・嫌い」に理由は必要ありません。自分がどう思ったのかを「好き・嫌い」で選択できることは、自分がアーティストとして、どう表現したいのかという表現力に必要なことです。
チャレンジを尊重する チャレンジすることは、最も大切だと思います。自分で解釈したものを人前で表現することに、怖さが伴うのは、演奏家の宿命です。正しいかどうか分からないことを人前で発表するのは、とても勇気のいることですが、そこに至るまで、自分で美しい、表現したいと思うものを選びとる審美眼、それを表現するテクニックの鍛錬などを乗り越えた「チャレンジ」こそが、アーティストを成長させると思います。結果ではなく、「チャレンジ」をリスペクトする保護者や聴衆の中で、音楽家は育ちます。はっきりした答えのない「音楽」では特に、演奏家にかける言葉には慎重になってほしいと思います。ネガティブな言葉よりもポジティブな言葉をかけることにより、チャレンジ精神が育まれますし、ネガティブが先行してしまうことで、縮こまってしまったり、新しい表現が生まれにくくなったりします。
他者へのリスペクト チャレンジの必要な「音楽」をするにあたって、特に他者へのリスペクトが大事です。お子さんには、よくこのことを教えて欲しいと思います。相手への敬意が足りないと、当然、自分もリスペクトされませんし、それが自己肯定感を下げることにも繋がり、舞台上での「アガリ」の原因にもなると考えられます。他者をリスペクトしあえる社会をつくるためには、保護者の役割はとても大きいと思っています。
「舞台で弾くのが怖い」という感覚は、日頃からの蓄積によるものだと考えられます。普段、練習の時に、否定的な言葉を浴びていると、舞台でも自信が持てるものではありません。厳しい評価ばかり受けていると、自己肯定感が下がり、「弾くと怒られる」という回路が出来て、周りからの評価を怖れ、これらが舞台上での「アガリ」にも繋がります。では、優しくばかりしておけば良いのか、というと、成長のためには、時には負荷をかけたトレーニングが必要な場面もありますので、正しい知識を持って、子どもを観察し、冷静に「使い分ける」ことが大切です。
感覚の発達には、「経験」が必要です。そのため、多種多様な経験をすることで、それだけ、テクニック、表現力ともに幅が広がります。たとえば、一曲に固執して練習するよりも、短時間の曲を沢山こなす方が、数多くのパターンを習得できます。タッチによって音がどう変わるのか、表現の実験をしたり、時には、名演奏家の弾き方や表現を研究、真似してみたりすることで、経験の種類が増えるのではないかと思います。
感性を育むには、違いを判別できるだけでなく、「選択」できることが必要です。演奏をいくつか聴いてみて、表現の「好き・嫌い」を判断させるような練習をしてみるのも良いでしょう。自分で自信を持って表現を選択し、自分なりの音楽性を育んでいって欲しいと思います。