ピティナで、ピティナ・ピアノステップの一人あたりの演奏時間が一年で最も長くなる月は何月だと思いますか?
・・・正解は1月です。これは、1月には音大受験を控えたみなさんが練習のためにステージにあがるのが理由の一つとなっています。
秋になり、受験生の皆さんにとっては、いよいよ追い込みの季節です。そこで、今回の記事では各音大の入試情報を紹介いたします。オープンキャンパス、学校見学、冬期講習などを開催している学校も多く、音大受験生ばかりでなく、これから受験を検討しようという方もぜひご覧ください。
また、ピティナでは受験準備、リハーサルのために、ステップはもちろんのこと、提携コンクールで受験生にふさわしい事前演習のステージを多数用意しております。こちらもどうぞご活用ください。
- ピティナ団体会員である音楽大学、コンペ・ステップ会場提供、学生参加申込等の協力がある大学より掲出
- ピティナ専務理事の福田成康が11月5日(土)、大阪音楽大学でのイベント「ピアノ×未来」に出演し、音大生の就職等について、基調講演およびシンポジウムへの参加をさせていただきます。
100回の練習は1回のステージにしかず?!・・・学科試験なら「模擬テスト」をするように、演奏実技の対策にはステージ経験が一番です。ぜひご利用ください。
毎週どこかで行われている「アドバイスがもらえる公開のステージ」。3人のアドバイザーがびっしり肉筆のコメントを書いてくださいます。ホールの大きさ、ピアノの種類、アドバイザーの顔ぶれを事前に調べることができますので、場慣れをするため、あるいは自己分析を深めるためにどしどしご活用ください。
音楽の原点を学ぶ、として全国に広がったこのコンクールは、今年第7回を迎えます。11月3日より年末まで、全国36カ所で地区大会を開催、選抜者は2月に東京で全国大会(浜離宮朝日ホール、Hakuju Hallほか)。高校生はA部門とB部門があり、課題曲はシンフォニア、フランス組曲から平均律、パルティータまで。
コンクールが誕生!
今年創設の当コンクールは、予選→マスタークラス(アナリーゼ学習を含む)→本選と進み、クラシック音楽の型であり基本である「ソナタ」を学びつくします。
部門は、ソナチネ・ソナタそれぞれ単楽章、全楽章で設定。現在、後期予選(11月6日)の申し込み受付中です。
審査員は、下記の通り主要音大の教授陣がずらり。受験で通用する「説得力のある演奏」をつかむための、他には類例のないプログラムです。
伊藤 恵 (東京藝術大学)、岡原 慎也 (大阪音楽大学)、垣内 敦 (エリザベト音楽大学)、熊谷 恵美子 (愛知県立芸術大学)、小林 仁 (昭和音楽大学・洗足学園音楽大学)、杉本 安子 (洗足学園音楽大学)、砂原 悟 (京都市立芸術大学)、竹内 啓子 (桐朋学園大学)、武田 真理 (東京音楽大学)、田代 慎之介 (武蔵野音楽大学)、田中 美千子 (上野学園大学)、土居 里江 (くらしき作陽大学)、播本 枝未子 (東京音大・洗足音大)、久元 祐子 (国立音楽大学)
秋山 徹也 (ソルフェージュ教室主宰)、加藤 真一郎 (国立音大・桐朋学園・東京芸大)、西尾 洋 (上野学園大学)
一言アドバイス集めました!
受験の時は、練習時間を確保するのが大変です。家ではピアノを鳴らせる時間帯も限られているので、早朝から高校の音楽室のグランドを借りて練習しました。
私はとても緊張してしまう性質なので、舞台慣れするために1月の船橋、2月の白井地区でステップに参加しました。
単にピアノの時間を確保するばかりでなく、休憩をこまめにとったり、友達と話す時間も大事にしたり・・・。練習しなくちゃ、と思い詰めると辛くなるだけなので、大好きな音楽と一緒に過ごす時間を楽しもうと、気持ちを変えるだけでも大きな違いがあったのかなと思います。
ステージ経験はとても重要、ただし、あくまで量より質、そして適切な「時期」だと思います。慣れた曲ほど通しでインテンポで弾いてしまうと、粗くなってしまうことがあります。私はステップの参加については、「その時期に弾いてはダメ」と、地区を移動するよう指導することもあるんです。
ただ長時間練習するだけでは単純な肉体運動。いま何が悪いのか。どう練習したらよいのか。細かく計画的に頭を使って緻密に訓練するように導くのが、指導者の役目です。
受験への取り組みは長いので、飽きたり、煮詰まることもあります。ステップやコンクールで失敗しても落ち込むことはありません。そこから評価が上がって行って、本番でうまくいけばいいんですから。
受験ではどんな部屋でどんなピアノを弾くことになるかわからないので、同じ曲でもステップやコンクールに参加するのはよい経験です。私は、レッスン室に突然年少の子供たちや保護者を集めて抜き打ちでミニコンサートをさせることもあります。メンタル面での応援を大切にしています。
受験生が時間を作るために、学校での勉強をなるべく学校で終わらせるように促したり、私のレッスン室のピアノを開放したりしていますが、指導者としては、課題を細かく分けて与え、少ない時間でも前に進めるようにしてあげるのを心がけています。
学問に王道なし。受験生の皆さんは、念入りな情報収集を怠らず、規則正しい生活、体調管理を万全にこの秋冬を乗り切ってくださいね!