決勝進出おめでとうございます!
ピティナ・ピアノコンペティションは、本選開催真っ盛り。毎日、各地から激戦、熱戦の結果報告が届いています。全国決勝大会に進出した皆さんは、この夏最後の本番に向けて一意専心、仕上げの稽古に心血を注いでいるところでしょう。
さて、とりわけ地方から上京される方にとっては、まず旅程の手配をした後、都内で練習室を探される方も多いと思います。しかし、この時期、お盆休みということで、なかなかグランドピアノの練習室が確保できない・・・という声が毎年聞こえていました。
そんな問題を解決すべく、ピティナでは、自宅のピアノを練習用に提供くださる会員を募集。すると、都内を中心に40名の会員が立候補くださいました。こうして会員活動の新しいかたちである、「ピティナ・ピアノルームシェア」がスタートしたのです。
8月8日現在、40名のピティナ会員で、都内35名、埼玉県内3名、神奈川県内1名、千葉県内1名という分布です。
会員の活動といえば、演奏、指導、コンペ、ステップ、セミナー、指導者検定・・・とさまざまですが、グランドピアノを保有しているという強みを活かし、「練習場所」「ピアノ利用権」の提供という、新たな活動領域が生まれた、と言えるのかもしれません。今回、そんな試みに快く賛同くださったピアノルーム・オーナーの皆様に話を聞きました。
山崎美保先生(正会員/東京都新宿区)
山崎先生のマンションは、バス停から降りてすぐ目の前のマンション。特に津田ホールでの参加者にとって便利な場所です。玄関に接した位置の部屋なので、気兼ねなく練習できるのでは、と山崎先生。「すでに連弾部門の方から利用申し込みがあり、電話やメールでやりとりしているうちに応援したい気持ちになってきました」。 |
纐纈まりさん(支持会員/東京都北区)
今回のルームシェアオーナーの中で唯一、支持会員の纐纈さん。ともに大学生になる二人のお子様がピティナのコンペ、ステップに常連で参加しておられました。かつて岐阜県にお住まいだったので、東京で練習場所を探す苦労がよく理解でき、かつ多くの方にお世話になった思い出が、今回のルーム提供につながったそうです。 |
藤野曜子先生(指導会員/東京都荒川区)
かつて茨城県にお住まいのときは、生徒が本番直前になって都内での練習場所を求めて慌てたり、リーズナブルな価格で探しきれなかったり、という経験をお持ちの藤野先生。防音を施す必要のない環境なので圧迫感もなく、明るく落ち着いた色合いの広めの空間に置かれたベーゼンドルファーで存分に練習できるとのことです。 |
利用者(申し込み予約をされた方)の声
|
ピアノルームシェアの可能性は、今回の「コンクールの決勝大会前の練習」に限らないと考えています。ここでは、ピアノルームシェアの将来像を描いてみました。貢献意欲をお持ちの会員ひとりひとりと、全国ネットワークを持つピティナが組めば、この新しい活動空間をさらに広げられるはずです。皆さまのご参加・ご協力をお待ちしています!
練習、リハーサルに利用する ピティナ・ピアノコンペティション以外のコンクール本番前や、会員が演奏会にのぞむ前に練習室として提供することができるかもしれません。 | レッスンルームとして利用する たとえば、大学を卒業したばかりの若手指導者に、週に1,2回など、レッスンルームとして提供すれば、指導キャリアのスタートを応援することができますね。 |
グランドに触れる機会として 自宅には電子ピアノしかないという場合でも、定期的にグランドピアノで練習することを習慣化できる可能性があるのではないでしょうか。 | 世代間交流を担うサロンとして 幼児から高齢者まで、さまざまな世代が音楽を楽しみながら交流する場をつくれば、育児や一人暮らしによる「孤立」の社会問題を防げるかもしれません。 |