ピティナ英文ニュースレター2011発信!~「ピアノ教育の今」は海外にどう伝わっているのか

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2012/01/13
ピティナ英文ニュースレター2011発信!
~「ピアノ教育の今」は海外にどう伝わっているのか~

5W1Hで知る!ニュースレターが伝えてきたこと過去5か年の主なトピックス

5W1Hで知る!
ニュースレターが伝えてきたこと

ピティナでは毎年1回、英文ニュースレターを海外に送付しています。ピティナの活動報告を通して、日本のピアノ教育現場で研究・実践されていることを伝える機会となっています。過去5年のニュースレターを振り返りながら、日本の姿がどのように海外へ伝わっているのかをリポートします。

(1) When ~いつ?

毎年1回年末にニュースレターを作成し、海外の関係者にお届けしています。前年12月から11月までのピティナ本部・支部・ステーション・会員個人の活動が対象です。

(2) Who&Where ~ どの国の誰に?

2011年度は37か国379人に送付しました。宛先は海外のピアノ教授・指導者・演奏家・作曲家などの個人(51%)、音楽大学・音楽院・国際コンクール・音楽祭、出版社、メディアなどの組織や企業(41%)、海外在住会員(8%)等。送付先は1位米国(69か所)、2位ドイツ(47か所)、3位フランス(30か所)、最近ではアジア諸国が合計63人と増加しています。




(3) What ~日本の何を伝えているのか?

ピティナ英文ニュースレター(8p)では、その年を代表する重要なイベントや取り組みを冒頭ページで特集しています。2011年度は「3.11以降の日本~音楽を通じた復興へ」を特集しました。東日本大震災発生後の被災地における会員の状況や復興へ向けての歩みを、ピティナ会員や関連アーティストのチャリティ活動を中心にリポート。再び日常に音楽を取り戻すため、力強く前進する日本の姿を海外に伝えました。

2010年度は「国内コンクールのネットワーク化」。各地のコンクールをネットワーク化することで、より自分に合った学習目的の設定と演奏機会の選択が可能になりました。コンクール数の急増と多様化を背景にしたこの事業展開は、世界でも珍しい例と言えるでしょう。2009年度「レッスン見学ツアーを各地で実施」、2008年度「ステージに立つピアノ指導者たち?3年で150%増」では、ピティナ最大の特徴である"学び続けるピアノ指導者像"に焦点を当てました。どの国にも熱心に探究を続ける指導者や音楽家は多くいますが、日本では指導者が求める"継続学習"の場を全国規模で提供をしているのが特徴的です。

また、毎年必ず盛り込む内容として、主要イベント報告(コンペティション・福田靖子賞・ステップ・フェスティバル等)、海外との関わり(招聘審査員リスト・海外からの招待・国際コンクール入賞等)、グランプリ・福田靖子賞・ピティナ代表者の写真などを掲載しています。

(4) How ~ どうやって伝えている?

ピティナの活動は会員一人一人のアイディアから生まれています。そこで記事では「人」に焦点を当て、特に新規事業の場合は発案から実施に至る経緯を説明し、関係者の氏名をご紹介しています。またこうしたピアノ教育現場における建設的な提言が、社会にどのような影響を与えているかという観点から、ピティナ・ピアノステップや学校クラスコンサート等を通じた地域音楽文化への貢献を伝えることも重視しています。

(5) Why ~ なぜ伝えるのか?

現代は学習機会や教材を幅広くグローバルに求められる時代。音楽解釈や教育法も多様化しています。日本を含め各国独自のアイディアを発信・共有し合うことは、クラシック音楽界全体にとって有意義だと考えます。ピティナが取り組んでいるピアノ教育・文化普及活動に対して、海外からも"active""innovative"といった好意的な反応を頂いています。
また最近はソーシャルネットワークの発達に伴い、個人と個人がボーダーレスに繋がり、世界中の情報が瞬時に多方向で行き交うようになりました。英文ニュースレターはその動きをフォローしながら、今後も日本のピアノ教育界を支える「人」と「動き」をまとめて伝えていく予定です。なお年1回のニュースレターのほか、英文ホームページ(週1回更新)とfacebook(随時)でも広報展開しています。

過去5か年の主なトピックス

それでは過去5年間のニュースレターを振り返りながら、主要トピックスの変遷を追ってみましょう。海外に「日本のピアノ教育現場」はどのように映っているのでしょうか。過以下4つの切り口からご紹介します。

(1) 学び続ける&地域でイニシアティブを取る指導者


ピアノ指導者の各地におけるリーダーシップは年々高まっています。今年の大震災復興チャリティ活動も、指導者や委員会、アーティスト等のイニシアティブに焦点を当てました。2012年には指導者が引導する寄付文化が話題になりそうです。また指導者検定のシステムや評価法の改正、レッスン・マネジメント本の出版など、指導力研鑽のための取組みも継続的にリポートしています。

  • 3.11後復興へ向けて、ピアノ指導者が先導したチャリティ活動(2011)→News Letter
  • 指導者賞賞金を寄付に(2011)
  • ミュッセで指導者が作曲・編曲して生徒のニーズをカスタマイズ化(2011)
  • レッスン室見学ツアーの全国展開(2009)
  • ステージに立つ指導者たち(2008)
  • 指導者検定のリニューアル(2010、2009、2008)
  • レッスン・マネジメント本の出版(2008)ほか
(2) 新しいアイディアを積極的に取り込む次世代教育

各国でも研究が進む次世代教育。日本の充実した音楽環境を背景に、ピティナの新しい取り組みをリポートしました。

  • 学生審査員を初実施(2011)
  • アナリーゼ学習・教材の開発(2011、2010、2009)
  • 海外セミナー・音楽祭への派遣強化(2011)
  • 音楽総合力ワークショップ(2010)
  • 国内コンクールのネットワーク化(2010)
  • A2級全国決勝大会のコンサート化(2010)ほか
  • ポピュラー音楽学習・演奏の普及(2010)
(3) オンラインサービス&教育コンテンツ充実化

ピアノ曲事典、登録音源、コンサート&セミナー情報、セミナー映像、支部&ステーション情報など、既存のオンライン情報を相互に関連づけて利用するサービスが、ここ数年で進んでいます。また海外アーティストも参加している「今週の1曲」は英語版facebookでも配信しています。

  • eラーニングサービスの開始(2011)
  • 公開録音コンサート~リアルとオンラインの接点で展開(2010)
  • ピアノ曲事典のコンテンツ増強・youtubeや演奏会情報とのリンク(2008、2007)
  • オンライン記事の出版化(2010)
  • 先生紹介サービス(2009)&伴奏ピアニスト紹介サービス(2007)
  • コンサートの名義公演&広報サービス(2009)
  • ピティナ・コミュニティ始動(2007)ほか


(4) 社会との協同プロジェクト増加

音楽は社会にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。ピティナでも学校クラスコンサートや街角コンサートなど、社会との接点を持つ事業が増えています。今年1月からはクラシック音楽愛好家に多くのファンを持つOTTAVAへの番組参画がスタートしました。

  • 学校クラスコンサート普及~協力団体が115に(2009、2008)
  • ラ・フォル・ジュルネ周辺コンサート(2006)
  • ピティナで大学生インターンの受け入れ(2009) ほか





◎こんなことも伝えています!
  • 会員のアイディアで成り立つ組織~委員会の動きと役割(2011、2006)
  • 邦人作品の発掘と普及~新曲課題曲委員会など(2008)
  • 幼児教育への取り組み~セミナーテーマ&講師一覧(2009)
  • 祝・継続表彰100回!(2009)
  • ステップの仕組み紹介(2007、2006)
  • 審査講評やステップアドバイスは手書き&署名入り(2006、2008)
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