新緑まぶしいイタリア。6月2日・3日に行われたヴァルセシア国際音楽コンクール・ジュニア部門にて、小塩真愛さん、山本恵利花さん、保屋野美和さんの3名が上位入賞されました。(同コンクールは99年まで「ヴィオッティ・ヴァルセシアコンクール」の名で運営されており、過去に及川浩治、児玉麻里、東誠三の各氏らが入賞)。
今回3人が参加したのは年齢ごとにカテゴリーが分かれているジュニア部門。イタリアでも数少ないジュニアの国際コンクールということで、イタリアはもとよりロシア、オーストリア、チェコ、中国など多国籍の参加者が集まりました。3名の結果は以下の通り(Dカテゴリー:16歳以下、Eカテゴリー:19歳以下、Fカテゴリー:23歳以下)
・小塩真愛さん(06F級ベスト11賞):Dカテゴリー第2位
・山本恵利花さん(99C級銅賞):Eカテゴリー第2位
・保屋野美和さん(06特級銅賞):Fカテゴリー第1位
また6月5日にはミラノ室内楽愛好会主催による受賞コンサートに出演し、 盛りだくさんのプログラムで聴衆を魅了しました。ミラノ室内楽愛好会はミラノの芸術支援者たちの集まりで、かのポリーニや名指揮者クラウディオ・アッバードなども名を連ねています。
3名はコンクールに先立ち、G.マルツィアーリ音楽院にて黒田亜樹先生(正会員)によるマスターコースにも参加。美しい歴史ある小さな町でのコンクールはピリピリした空気は感じられず、力の入り過ぎない自然体な演奏が印象的でした。服装もラフな参加者が多く日本とは随分違う雰囲気でした。しかし、最後に行われた全部門1位受賞者のみによる演奏会では、ドレスアップした受賞者による圧巻の演奏が繰り広げられ、層の厚さを実感しました。すばらしい教会に囲まれた素敵な町で、いろいろな国からの参加者の演奏を聴くことができましたし、思いがけずミラノの芸術支援者たちの様子も垣間見ることができ、とても良い経験となりました。(PTNA静岡支部 三浦かおり)