音楽はお客様によって創られる
2011/02/18
下記は、先週行われた「王子ホール賞受賞披露演奏会」のプログラムに書かせて頂いた文章です。
「『お客様』という言葉から、多くの方はお店でお金を払ってモノを買う人を想像されると思いますが、もっと広い意味で使われることもあります。ある工場では『お客様」とは、自分より後の工程で働く人のことを意味するそうです。この考え方を応用すると演奏家は作曲家にとっての『お客様』になります。もちろん聴衆は演奏家にとってのお客様です。
『音楽』とは、後工程の人(お客様)が前工程を活用して作られるものであるなら、無人の部屋でCDプレーヤーが鳴っていても、それは『音』であって音楽ではありません。一方、本日はたくさんの聴き手の前で演奏されますから、
まさしく、『音楽』が作られます。いわゆる演奏の『良し悪し』もありますが、良い音楽はお客様に熱心に聴いて頂くことで出来上がるのだと考えます。」
このたびは、コンサート当日の演奏を動画でご覧頂けるようにしました。どうぞ、実力派揃いの4人の演奏をお聴き下さい。
【GoogleAdsense】