毎年ゴールデンウィークに開催されるクラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ」。この一角の「丸の内エリアコンサート」には例年多くのピティナ関係者が出演していますが、今年はラ・フォル・ジュルネそのものが開催中止となってしまいました。

　しかし、演奏の機会を失くしているアーティストたちを勇気づけたい想いもあり、丸の内エリアコンサートだけでも配信できないかとアイデアが生まれました。クラシック音楽ファシリテーターの飯田有抄さんを司会にピティナ本部に配信基地を据え、各地の出演者につなぐ、という前代未聞の挑戦です。

　出演者の皆様も、司会の飯田さんも、撮影協力のビデオクラシックス林浩史さんも、この挑戦に実に前向きに臨んでくださいました。わずか１ヶ月足らずで丸3日間の配信スケジュールと台本を作り、63名の出演者それぞれのライブ配信接続環境のテストを行い、事前収録した動画や素材を集めました。全員が積極的に携わってくださらなければ成しえないスピード感で準備が進んでいきました。

　綿密な準備が功を奏し、本番の３日間、トラブルなく予定していたすべての出演者の音楽を全国に届けることができました。常時2,000人以上（最大同時接続数3,115）の人が視聴、画面越しに延べ10万人もの方が鑑賞する一大イベントとなりました。生で聴くことができなくても、「音楽にはできることがある」という信念を、画面越しにすべての方が感じられたことでしょう。イベントづくりに携わったすべての方に、心から御礼申し上げます