- ドビュッシー:喜びの島
Jカテゴリーには、今回初出場で見事第2位に入賞。振り返っての感想を聞かせてください。
出場するにあたって「自分自身納得のいく演奏をしたい」という強い思いがありました。自由曲に選んだ「ムジカ・ナラ」の独特な世界観を掴むことは、私にとって大変難しく苦労しましたが、曲のモチーフとなっている奈良を実際に訪れたことで、目で見た風景と耳で聞いた情景とを具体的に音にしていく事が出来ました。作品の持つ魅力へみるみる惹きこまれていきましたが、度重なる舞台に、やはり思うように演奏できない時もありました。私は元来メンタルがとても弱いのですが、信念を強く持ち続けた結果全国決勝大会で素晴らしい賞を頂けた時には本当に嬉しかったです。
前回のデュオ部門での金賞を始め、これまで連弾でのご活躍が印象的でしたが、グランミューズ部門に出場したきっかけは何だったのでしょうか?
一昨年に、グランミューズ部門の全国決勝大会の会場へお友達の応援に行きました。エントリーされている皆さんから「演奏の力」をより身近に感じた気がしました。自分らしく表現され、ピアノを存分に楽しまれているその姿に、私は心から共感し、今回の出場へとつながりました。また、共に演奏する方々のプログラムもとても多彩で、楽しく聴かせていただき沢山の刺激を受けました。
コンペに向けてはどのように練習を重ねていましたか?
学校の授業がある日は、放課後学校の練習室に閉じこもり練習するなど、短い時間で集中的な練習を心がけました。夏休みに入ると、一日中通っている音楽教室のレッスン室に閉じこもり、時にはホールを貸していただき、ひたすら練習していました。緩急をつけて工夫し、徹底的に自分の出す音に向き合いました。
今回の記念コンサート出演にあたって、どのように曲目を選んだのでしょうか。
「喜びの島」は、私がかねてから弾いてみたいと密かに思いを募らせていた作品で、ようやく先生からのGOサインを頂けました。このような素晴らしい舞台で演奏できる事は、とても光栄です。鮮やかに、ファンタステックに、そして私らしく演奏したいと思います。
これからの目標にしていることを教えてください。
毎年デュオを中心に力を入れて来たのですが、昨年はソロにシフトチェンジし徹底的に勉強ができ、有意義な時間を過ごせました。この時期を経て改めて連弾にも力を入れ直し、今後はソロとデュオをうまく並行して取り組んでいきたいと思います。