- チェルニー:性格的で華麗な序曲 Op.54
Dカテゴリーで長年決勝大会に挑戦を続けて、今年は見事第2位に入賞となりました。感想を聞かせてください。
全国大会まで中井先生、武田先生に教えて頂いた事を守り、真面目に、でも二人だから楽しく練習を重ねてこられました。2年続けて教え子の姉妹Duoと全国の舞台に出られたことも、神様に感謝する程の感動でした。本番は気持ち良く楽しく弾けたのでとても幸せでした。でも、「気持ちよく弾ける」と「上手に弾けた」は別物で、私のミスも二人のズレも多かった事はとても残念です。演奏中、難しい小節が近づくと「美和子せんせーい!」と恩師の名前を心の中で叫んでいる自分がいます。何歳になっても生徒でいられる事を幸せに思い、これからも楽しくピアノを弾き続けていきたいです。
生徒さんもコンペにたくさん出場されていますが、小平先生ご自身はどんな目的を持って毎年出場を続けているのでしょうか。
自宅の音楽教室の生徒さんがピティナのコンペやステップを受けるようになったのは、18年程前からです。初めはソロのA2級からC級まで、連弾は姉妹やお友達と、少し遅れて私もグランミューズDカテゴリーに参加して楽しく学びながら受けてきました。生徒さん達のコンペの帰り道、頑張ったご褒美のパフェを食べるのも楽しみのひとつでした。 でもある年の夏、私が1回目のコンペで予選落ちした時に小学校の低学年の生徒さんに 「先生が落ちるなんて、ボク恥ずかしいナ。」と言われたんです。この時に楽しいだけで受けていたコンクールを、真剣に考え直しました。「どうして受ける?何のために受ける?」「結果ではなくそれまでの努力が大事。落ちたら悲しいけど恥ずかしくはないんだよ。」と、生徒さんの心のケアを一番大切にするようになりました。「落ちてしまって悲しくても、受かったお友達におめでとうの拍手を贈ろうね。その拍手は必ず自分に返ってくるよ。頑張ったあなたは立派です。」と今でも言い続けています。その年、私達は2回目の予選で通過でき、そのまま全国決勝に進めたことも、生徒さん達には「1回目がダメでも2回目がある!」と励みになっているようです(笑)。そんな愛しい生徒さん達に負けないように、空き時間が少しでもあればピアノに向かい、楽しく練習を重ねています。
入賞者記念コンサートには初めての出演となりますが、是非意気込みを聞かせてください。
学生時代は、どれだけ早いテンポで弾けるかが楽しかったチェルニーの練習曲。大人になってから出逢えたこの曲では、どれだけ美しく歌えるか、どれだけの想いを音に乗せられるか、自分の表現力の限界に挑戦したいと思います。そして演奏後に「楽しかったぁ」と思えたらとても幸せです。
最後に、これからの目標にしていることを教えてください。
「また、受けるの?」「まだ、受けるの?」とよく言われておりますが(笑)これからも先生にご指導受けながら真面目に練習を続け、楽しそうに演奏をする名物おばあちゃまDUOを目指して頑張りたいです。