2012年8月20日(月)、浜離宮朝日ホールにて第36回ピティナ・ピアノコンペティション A2級入賞者記念コンサートが行われました。今年度のA2級地区予選に参加したのはのべ1773名。その中から選ばれた66名の出演者が演奏し、コンサートの舞台に立つ一人のアーティストとして、思い思いのステージを創り上げました。
課題曲からの選曲であるコンペティションとは違い、自由に曲目を決めることができるコンサートという舞台。多彩なプログラムが披露され、一つとして同じ演奏はありません。小さいながらも確かな個性を発揮した出演者たちに、惜しみない拍手が送られていました。
各部終演後に行われたコラボレーションステージには、2010年度特級グランプリである梅村知世さんと、ミュージカル講師の松岡穂波さん、谷田部奏さんにゲストとして出演していただきました。
梅村さんは、自身の憧れの曲であったというショパンの『エチュードOp.10-12「革命」』と、A2級の課題曲の中でも人気の高かった、轟千尋『いろえんぴつならんだ』の2曲を披露されました。このステージを、なんと舞台上で鑑賞することができた出演者。彼らにとっては何事にも代えがたい経験となったことでしょう。
梅村さんの演奏を聴いた後は、松岡さんと谷田部さんによるミュージカル・ステージがスタート!
ピアノの演奏にも密接に関わっているという「身体表現」を、舞台上でわかり易く実演して頂きました。いつもはピアノを弾くだけだった舞台の上で、リズムに乗せてウォーキングをしたり、思いっきり大きな声を出したり......最後は出演者みんなで、梅村さんの演奏に合わせて歌って踊る、ミュージカルの共演! 音楽の楽しさを体中から溢れさせる出演者の姿を見ることができました。
当日ロビーに設置されたポストには、出演者へ宛てた手紙がたくさん投函されました。
出演者の親御さんやおじいちゃん、おばあちゃんからはもちろん、その日に出会った出演者同士でも何通ものメッセージのやり取りがありました。
この日に生まれた小さな音楽の繋がりが、これからしっかりと根付いていくことを願って止みません。