指揮者とピアニストにインタビュー!
どんなことに気をつけて演奏しているの?
スクリーンも参考にしながら
ロンド主題を探す
一斉にカードが上がる。
5月6日(月・祝)、尚美バリオホールにて『みて♪きいて♪学ぼう ピアノコンチェルト鑑賞教室』が行われました(協力:ピティナ文京アナリーゼステーション)。ゴールデンウィーク最終日にも関わらず、親御さんやピアノの先生と来場した子どもたちで会場は満席となりました。前田陽一朗先生指揮のサン=オートム室内オーケストラによる、モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲で華やかに幕を開けました。
ソリストに菅原望さん(2012ピティナ特級グランプリ)をお迎えし、いよいよピアノコンチェルトの鑑賞です。この日取り上げたのは、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番。子どもたちにとってはなかなかなじみのない長大な曲ですが、全部で3つある楽章を、それぞれテーマを設定して鑑賞していきました。
約14分に及ぶ第1楽章は、聴きどころやチェックポイント等、演奏前に曲の構造を解説。第一主題と第二主題を実際にオーケストラに演奏してもらい、2つの主題の違いを感じてから、いざ演奏へ。演奏中は、「第二主題が出てきたよ!」「ピアノはいつ登場するかな?」「ピアノとオーケストラのかけ合いに注目!」など、見どころ・聞きどころがリアルタイムで舞台上のスクリーンに映し出され、子どもも大人も「次は何が起こるんだろう?」と演奏に聴き入っていました。
ゆったりとした第2楽章は、「自由にイメージを膨らませて演奏を聞いてみよう!演奏が終わったら、どんな感じの音楽だったか教えてね」と、客席の皆さんに宿題が。感じたままの感想やストーリーを発表してくれた客席の二人には、会場からあたたかな拍手が送られました。
ロンド形式で書かれている第3楽章では、ロンド主題が現れるたびに、会場の子どもたちも手元のカードを挙げて参加。「テーマはどこかな?」と耳を澄ませて待ちかまえ、会場は大いに盛り上がりました。
大曲を楽しく分析しながら聴ききった子どもたち。今回の経験が、これからの音楽生活をより豊かにするものになればと願っています。
- 小学生より すてきなえんそうを聞いて音楽が好きになりました。ピアニストさんがかっこよくて私もあんなふうになりたいです。
- 小学生より オーケストラははじめてだったけど、わかりやすくてすごかった。いつもはあまりきけないオーケストラとピアノコンチェルト、楽しかったです。
- 保護者より オーケストラはとてもあたたかい感じがして、とても心地良かったです。ピアノの音がこんなにも美しいものだとは!!と感動しました。音楽を聴いてどう感じたか、は今後の自分の演奏に生かされるのではないかと思います。子どもが生のオーケストラを聞く機会は少ないので、大変貴重な体験になったと思います。
- 保護者より 子どもにも初心者にも親しみやすく、楽しかったです。こういったイベントが数多くあればと思います。
- ピアノ指導者より コンチェルトやオーケストラ、ロンド形式、とてもよく分かり、近くでオーケストラ、菅原さんの演奏が聴けて、子どものためになりました。ありがとうございました。
ピアノ | 菅原望(2012ピティナ特級グランプリ) |
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指揮 | 前田陽一朗 |
オーケストラ | サン=オートム室内オーケストラ |
司会 | 菅谷詩織 |
協力 | ピティナ文京アナリーゼステーション |
後援 | 文京区教育委員会 |