第52回目のピアニストは大阪府立夕陽丘高校3年生の原田明里さんです。
原田さんのプログラムはショパンの「エチュードOp.25-5」から始まりました。左手の滑らかな分散和音に乗せて、きらびやかな右手の旋律が会場に響き渡りました。
続いて演奏してくださったのは、ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第30番」。原田さんは、清美な音の粒が描く幻想世界と、豊かな響きが描く現実世界の間を彷徨うかのような第1楽章、息のつくまもない緊張感に満ちた第2楽章を表現し、アリア風の主題が様々に変奏されていく第3楽章では音色を変化させることで壮大な世界を表現してくださいました。
そして、前半の最後はショパンの「エチュードOp.10-12<革命>」。硬質な音と強弱のうねりによって、雷鳴が轟くかのような演奏を聴かせてくださいました。
後半の最初に演奏してくださったのはシューマンの「幻想曲より第1楽章」。原田さんは1音1音を確かめるような丁寧な演奏で、繊細にシューマンの詩情を歌い上げてくださいました。
そして、最後に演奏してくださったのは、ドビュッシーの「映像第2集より"金色の魚"」です。黄金に輝く魚たちの活き活きとして姿を、華やかな技巧で描いてくださいました。
原田さんはご自分の出す音を確かめながら、音の強弱をしっかりと抑制されているのが印象的でした。そこから描かれる情感豊かな音楽がとても魅力的なピアニストです。。
原田明里さんの感想
今年は無観客の本番が多かったのですが、このような状況の中、足を運んでくださったお客様からの熱を感じながら演奏することができ、ライブならではの感動でした。初めてのリサイタルで緊張しましたが、それ以上に、お客様に聴いていただける喜びを実感しました。貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。
来場者のコメント
- 指の動きがすごかったです。
- 特に金色の魚が良かったです。今後の活躍を願っています。
- 笑顔がとてもステキでした。素晴らしい演奏を聴かせていただいてありがとうございました。
- 素晴らしい演奏をありがとうございました。
- 素敵なプログラムでした。演奏も素晴らしかったです。
- 素晴らしかった!
- とっても素晴らしい演奏をありがとうございました。とても楽しかったです。
- 今後も続けてほしいイベントです。
- とても響きの良いホールで、美しい演奏でした。
- いつもこのコンサートを楽しみにしています。原田さんの音色がキラキラしてとても素晴らしかったです。
- 迫力ある演奏良かったです。ありがとうございます。
レポート◎富田林すばるステーション 辻野文崇
写真撮影◎西村則晃(すばるホール)