第51回目のピアニストは兵庫県立西宮高校1年生の木本侑希さんです。
最初に演奏してくださったのは、バッハの「パルティータ第3番」。優しく柔らかい音色で左右の手に現れる旋律を明確に描いてくださいました。6つの曲の曲想にあわせ、様々な表情を味わせてくださいました。
続いては、ショパンのエチュードから2曲「Op.10ー2と8」。落ち着いた左手のテンポにのせて、右手が半音階を滑らかに駆け抜けるOp.10-2と、高音域が光の反射を描くような眩いOp.10-8を披露してくださいました。
続いてもショパンの作品で「スケルツォ第3番」。音の響きを確かめるかのように俯瞰した落ち着いた演奏で、そこから現れる陰影に富んだ幻想的な表現がとても印象的でした。
次に演奏してくださったのは、シューマンの「ピアノ・ソナタ第3番から第1楽章と第4楽章」。木本さんは集中力を切らすことなく、様々な感情に溢れるこの曲を、心の変化をしっかりと捉えながら弾ききってくださいました。
そして、最後にリストの「ハンガリー狂詩曲第12番」を演奏してくださいました。木本さんは、時折あらわれる煌めいたパッセージも軽やかに愛らしく演奏してくださり、重厚な和音も美しく会場に響かせてくださいました。
木本さんは音楽を繊細に表現でき、そのために必要なバランス感覚を備えていらっしゃいます。その中から生み出される優しい音色で、これからも豊かな表現力に満ちた音楽を届けていただきたいと思います。
木本侑希さんの感想
「来てくださる方に少しでも楽しんでいただけるように」これだけをずっと考えて練習していました。
今までの本番(コンクール)とは明らかに違う気持ちでピアノに向き合えたことは 本当に貴重な経験で
このような機会をくださったピティナの皆様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
憧れのすばるイブニングコンサートでの1時間、侑希にとって(私たち家族にとっても)一生の宝物になることは間違いありません。
本当にありがとうございました。
来場者の感想文
- この様な時期に開催下さり、ありがとうございました。
- トークもあって、すごくほのぼのとしたクラシックコンサートでした。
- とてもかわいくてすてきで感動しました。ありがとうございました。
- キラキラピアノ、すばらしかったです? ブラボー!!
- 本当にすばらしくて感動しました。
- ぜんぶ最高で、めちゃめちゃ感動しました!
- 初々しい演奏とても良かったです。段々良くなったように思いました。
- シューマンよかったです。力強い演奏、とてもよかったです。作曲された曲とてもステキでした。今後のご活躍たのしみです。
- 迫力があってステキな演奏でした。ありがとうございます。
- 最後の昨日作ったって言われてた曲、良かったです。
- どの曲も素敵で胸がドキドキしました。音がキラキラしていて本当にかっこ良かったです。トークももっと聞きたいと思いました。
- とても楽しくて、心の中に染みる演奏でした。
レポート◎富田林すばるステーション 辻野文崇