会場:体育館
参加人数:1年生・2年生・6年生226名
出演:尾城 杏奈(ピアノ)、齋藤 碧(ヴィオラ)
2020年の特級グランプリ尾城杏奈さんが、12月に学校クラスコンサートデビューを果たしました。ご友人のヴァイオリニスト齋藤碧さんと訪問したのは、今年で3回目の開催となる足立区立花畑第一小学校。コロナ禍の音楽の授業は、合唱や吹奏楽器の演奏などに大きな制限がかかっていますが、そんな状況でも何か児童たちに楽しい音楽の授業をと、学校の先生が開催を企画してくださいました。
残念ながら、ピアノの周りに集まったり間近で楽器を見ながら演奏を聴くといった学校クラスコンサートならではの演出は、三密対策の観点からできませんでしたが、体育館の高い天井いっぱいに広がる音楽に、児童たちは集中して聴き入っていました。クリスマスソングを「一緒に歌いましょう!」と尾城さんが声をかけると、手を叩いて大喜びする児童も。コロナ禍で音楽室の広さでは大声で歌えない状況が続き、大きな声でめいっぱい歌えるのが嬉しくてたまらない様子です。元気いっぱいの「あわてんぼうのサンタクロース」が、手拍子とともに体育館に響き渡りました。
間近でコミュニケーションをとることはできない中でも、出演者二人はクイズや質問タイムを設けて児童と会話の時間を作ってくれました。質問タイムではどの学年でも「どれくらい練習するの?」という質問があり、時には一日に10時間も練習するという二人の生活に、驚きのリアクションも見られました。自分の好きなことに一生懸命打ち込むことの大切さを、それぞれが感じてくれたようです。 一番盛り上がったのは、何と言ってもアンコール。大人気アニメ『鬼滅の刃』でヒットした「紅蓮華」の迫力満点の演奏に、どの学年も大喜びです。口ずさみ、身体を揺らしながら聴き入る児童たちの様子に、「人気のレパートリーを入れてよかった!」と尾城さん・齋藤さんも笑顔を見せました。
音楽科・矢代真由先生より
目の前で直接聴く、ピアノやバイオリンの音色からは、CDでは味わえない迫力や繊細さを子供たちも味わうことができます。また、演奏者の楽器や曲についてのお話を通してコミュニケーションも取ることができ、とても楽しい時間となっているようです。 このような経験が、大人になっても音楽のある豊かな人生につながると考え、貴重な機会に感謝しております。
特級グランプリ・尾城杏奈さんより
初めて学校クラスコンサートに出演させていただきましたが、子供たちに音楽を身近に感じてもらい、音楽の素晴らしさ、楽しさを体感してもらいたいとの思いで、準備する時からとても楽しみでした。1.2.6年生それぞれに興味を持ってもらえそうなプログラムを考えましたが、終始とても静かに、キラキラと目を輝かせながらヴァイオリンとピアノの音色を楽しんでいた子供達の光景が印象的でした。 楽器紹介ではヴァイオリンの奏法の説明やクイズコーナーで盛り上がり、とても積極的に反応してくれました。アンコールで大人気の鬼滅の刃の曲を演奏した時は、演奏曲目を発表した瞬間に大歓声が...!リズムに乗って生き生きした表情で聴き、演奏に興味津々な子供たちの姿をみて私たちもとても嬉しかったです。 今回はクリスマス直前という事もあり、最後には皆であわてんぼうのサンタクロースを歌いました。久しぶりに皆で歌って元気がでたと言ってくれた子もいて、皆の心が一つになったように感じました。 様々な事を我慢してきている子供達に音楽をお届けできた事で、私自身も音楽の持つ力を改めて実感できました。私達の音楽が皆さんの心に残って、未来に繋がってくれたら嬉しいです。
ヴァイオリン・齋藤碧さんより
初めてピティナの学校クラスコンサートに参加させていただきました。 小学校に伺うのは初めてで、コロナ禍ということもあり子どもたちが私達の演奏をどのように受け取ってくれるのかなと緊張して行きましたが、みんな楽しんでくれたようでとても嬉しかったです。 1,2,6年生で少し曲を変えて演奏しましたが、それぞれの学年の反応がまたちょっとずつ違うように感じたところも面白かったです。この度は素敵な機会をくださりありがとうございました。
子どもたちの感想文
- ホールニューワールドの二人の組み合わせの曲がとても良かったです。みんなであわてんぼうのサンタクロースを歌えてとてもうれしかったです。
- トルコ行進曲のピアノを弾く速さがすごいなと思いました。ヴァイオリンのことも勉強になりました。
- 色々な音を聞き、心がワクワクしました。わたしはディズニーメドレーを聞いて歌いたくなりました。ヴァイオリンは言葉で、ピアノはメロディーの音だと知りました。
- 私はフランクのソナタが耳から離れないくらいすごくて印象に残りました。ヴァイオリンをやったことがないので、すごいなと思いました。私は6才からピアノを習っています。尾城さんみたいにピアノで人を笑顔にできたらかっこいいなと思います。
- ピアノの弦が88あることに驚きました。ヴァイオリンの音色とピアノの音色が重なりすごく良かったです。
- 演奏が始まると人が変わったように曲や楽器に気持ちが込められて、とても迫力があり、カッコ良かったです。
- やっぱり生で聴くと迫力が違いますね!説明できないすごさでした。前で見れて満足しました。
- 僕は二人の目に注目していました。二人の目を見ると、音楽が好きなことやとても集中していることがわかりました。
- コロナ禍で学校の行事が減り、その分行事で作る思い出もなかったので、すごく楽しい演奏会になりました。
- 素晴らしい演奏で感動しました。ピアノは音が細かかったので、手元など良く動くなと思いました。ヴァイオリンは音を出すのすら難しいのに、とてもきれいな音で素敵でした。