2007年10月28日、和歌山支部主催による継続表彰コンサートが開催された。2000年に第1回を開催して以来、15回目を迎える節目に企画された。
プログラムには初回の時のパスポートの写真や想い出のメッセージも載せられ、幼稚園生から中学生に、導入から応用へ...と成長した7年間の軌跡が見えるコンサート。プログラム内容も、アットホームな和歌山ステップの歩みを思わせるごとく、「私はこれが好き。これが弾きたい。この人と弾きたい。」という気持ちの表れたものになった。
ゲストにポピュラーステップでも人気の小原孝先生を迎え、「楽しみながら弾く」「人を音楽で楽しませる」ということが、トークコンサートを通じてさらに参加者たちの心へと響くステージとなった。
♪コンサート情報---------------
ピティナ継続表彰記念コンサートin和歌山 《和歌山県民文化祭参加》
日時:2007年10月28日(日)14:00?/18:30?
会場:和歌山県民文化会館小ホール
ゲスト:小原孝(ピアノ)
主催:PTNA和歌山支部
協賛:宮井楽器/服部楽器
オープニングは15名の生涯学習チームによるキーボードアンサンブルによる「威風堂々」から。3,4年前にドレミから始めたとは思えない程きれいなアンサンブルで華を添えた。続いて出演の森本道雄さんは、嫁いだ娘さんの残していったピアノで55歳から奥様と一緒に習い始めて5回表彰。びしっとタキシードで雰囲気のある演奏をされた森本さんのもとには、奥様や娘さんも応援にかけつけた。
「継続コンサートのステージでは、ぜひこの人と!」と、ステップならではの友達や家族とのアンサンブルの参加も多くあった。高校生の杉原藍さんは、学校の吹奏楽部での友達の赤瀬夏紀さんを誘ってのピアノ&フルートのデュオ。冨吉祐未さんと大谷和泉さんは、学校は違うけれどお教室での仲良しで、おそろいの花の冠をつけて息のあった連弾。
家族でのアンサンブルでは、小学生の頃結婚式で弾いて以来5年ぶりという、北崎綾乃さんと妹の優奈さんとの連弾で、2人が大好きな『魔女の宅急便』と『となりのトトロ』の曲を演奏。兄妹でピアノを習っていたけれど、病気でピアノが弾けなくなってしまった妹の光さんと一緒にステージへ、と、お兄さんの弦さんがピアノ、光さんが歌で「千の風になって」を演奏し、心あたたまる風が会場を吹きぬけた。
小4からステップに参加しているという板敷大二郎くんは、今回初めてお母さんとのアンサンブルで、お母さんのサックスにあわせて、初めてのジャズに挑戦。「親子ゲンカをしながら...」と言いつつ、ステージ上では優しく気遣う視線を送ってあわせている姿が印象的だった。
兄弟?と思うような仲良しぶりを発揮したのは、和歌山ステップ名物の野口拓朗くん、平野大河くん、田中亮丞くんの6手連弾。おそろいの洋服と帽子をかぶって「ねこふんじゃった」を演奏した。小学生の頃から一緒に連弾をしているという、高校生ペアの廣谷光紀くんと板敷太郎くんは、毎年ステップに出続けてそろって11ポイント。小さな男の子参加者たちの憧れの的らしく、「ハナミズキ」をしっとりと歌いあげた。
ゲストの小原孝先生によるトークコンサートは、企画も盛りだくさん。かっこよく楽しくアレンジされたリベルタンゴやモーツァルトのトルコ行進曲スペシャルなどとともに、NHK-FMラジオ「小原孝の弾き語りフォーユー」でのエピソードを交えたラジオ仕立てのコーナー、リクエストコーナーでは、会場からたくさんの手があがり、「上を向いて歩こう」「秋桜」「テネシーワルツ」などがきれいなメドレーに仕上げて披露された。
ミニ・レッスンコーナーでは、練習曲が嫌いだった生徒のために「楽しく弾きながら実は色々な音階での練習になっている練習曲」を作りたくて生まれたという「ねこふんじゃったパラダイス」と「空も飛べるはず」を、当日の出演者の2組にワンポイントレッスン。「今日はいたずら好きのねこをやって楽しかった。もっと色々なねこをやってみたい」と、受講者の1人田中日菜さん。
最後には、出演者全員もステージへあがってのフィナーレ。小原先生の演奏と指揮にあわせて、会場も一緒に歌い、幕を閉じた。
「ステップでしか会えない友達に毎年会えるのが楽しみ」という松本都望さん、「まだ全然弾けないけど、これが弾けるまでがんばる。」と、小原先生へサインを求める男の子。既に次のステップへ向けて、新たな気持ちが生まれていた。