第42回:市川市立冨貴島小学校 2006年6月20日(火)

文字サイズ: |
2006/06/20

40回目のクラスコンサートでは、ポーランドから一時帰国中の根津理恵子さんが、母校の市川市立冨貴島小学校を訪ねた。元気いっぱいの「歌えバンバン」の歌声に、根津さんも笑顔で歌いながら演奏し、また懐かしい母校の校歌も共演した。


ビデオを見てみよう(WMV2分18秒)

ほら、まだ音が聞こえるよ!?

「今ワールドカップのサッカーをやってるよね。サッカーの強い国と言えば・・・?」と問いかけると、「ブラジル!」という声が挙がる。「そのブラジルという国はね、サッカーだけでなくて音楽も素敵なものがあります。」と、ヴィラ=ロボスの『道化人形』という曲を演奏。まわりに集まった子どもたちは、目まぐるしく動く根津さんの指と軽快な音楽に興奮。「わーぉ!」と声をあげ一斉に拍手。 ピアノの中をのぞき込みながら、弦やダンパー、ペダルなどの働きを教える根津さん。「こうやって音を出すと、ピアノの中でずーっと響いて...ほら、まだ鳴ってるよ!」と言うと、「えっ!?」とよーく耳を澄ませる子どもたち。「まだ聞こえるかな。」とピアノに耳をあててみると、近くの子もピアノに耳をあててみる。「はい、今全部消えました。」というと「はぁ~っ」と息を開放する。 ショパンの『黒鍵』を弾くと、どうしても手の動きが見たい子たちは「見えな~い。見たい!」とせがむ。「わかった。じゃあ、もう一回弾くから交替して。」とその場でアンコールするサービスも。

満足気に席に戻った子どもたちに、「みんな、もうすぐ7月7日になったら、何の日かな?」と語りかけると、「七夕!」と元気良く答える。「そう。七夕は、お星様のお話ですね。みんな『きらきら星』って知ってるかな?」と言うと、「知ってるー。きらきらひかる~お空の星よ~♪」と歌ってくれる。 「そうそう。みんなも学校に来る時とか遊びに行く時、お洋服を着替えたり、女の子は髪を結んだり、飾りをつけたりするでしょう?そんな風に、モーツァルトさんがこの曲にたくさんの飾りをつけてくれました。まずは、お星様はきれいなお洋服に着替えてお出かけします...」と、楽しそうに『きらきら星変奏曲』をいくつか弾きだした。途中で「お星様は、帰る道がわからなくなってしまい、泣きだしてしまいました...」と短調になり、「でも、お母さんが迎えに来てくれて、元気に走っておうちに帰りました。」と、数曲ずつお話をつけながら演奏してくれた。


卒業以来の母校で後輩たちに囲まれて...

たっぷりと演奏を聴いた後には、「私もこの音楽室で、この校歌を歌っていました。みんなも元気よく歌ってください!」となつかしの校歌を伴奏しながら口ずさんだ。母校へ足を踏み入れたのは、卒業以来だとか。明るい歌声に、ちょっと涙ぐみながらの共演だった。 最後には『歌えバンバン』の歌を一緒に歌った。「口を大きく開けまして歌ってごらん~~♪」という歌詞のように、口を大きく開け、体をゆらしながら全身から力の限り声を出す歌声に、根津さんも満面の笑みで弾きながら歌う。「この学校は、元気よく大きな声で歌うのが、私がいた頃からの特色だったので、"あぁ、私の母校はこういう学校だった!"ととても懐かしく嬉しくなりました。」と根津さん。

2回目のクラスが終わると、最初のクラスの子たちも全員音楽室に入ってきて、根津さんを囲んだ。全員でもう一度お礼を言って花束やお礼の言葉をあげると、根津さんは感激した面持ちでお礼に『小犬のワルツ』をアンコールでプレゼント。終わって生徒さんたちと一緒に給食も食べて交流した。


ぼくもうまくなったら、根津さんに聞かせてあげたいです

わたしはずっと手を見ていたのですが、自由にうごいていたので、すごいです。でも、どうやって曲をおぼえるんですか?(3年4組)

「きらきら星」変奏曲は、きらきら星が楽しそうな所とか、かなしそうな所がつたわりました。(3年4組)

はじめてピアノの中を見ました。ピアノをひいている時さわると、はんどうがくるのを、はじめてしりました。(3年4組)

あんなにきれいな音色なのに、はやくできるところがすごかったです。リズムにのってひくところもすごいなと思いました。(3年4組)

「きらきら星」は、同じ曲をちがうひき方でえんそうしていたのがすごかったです。(3年4組)

ぼくも、ピアノがうまくなったら、ねづりえこさんに聞かせてあげたいです。(3年3組)

どうでしたか?15、16年ぶりの音楽室は。本当に楽しかったと思います。ぼくたちも校歌とうたえバンバンを歌わせてもらって、ありがとうございました。(3年3組)

れんしゅうをしてるからこんなに上手なんだなぁと思いました。すごくきれいな音でした。(3年1組)

「道化人形」の曲は、手をはんたいにしているところがすてきでした。(3年1組)

好きな音楽は「黒けん」です。ぼくもそのような曲を作ってみたいです。(3年1組)

くろいところだけ使ってすべらないなんてすごいです。(3年2組)


演奏者紹介

♪ 根津 理恵子(ねづ りえこ)
1985年第10回ピティナ・ピアノコンペティションA1級金賞。1988年第22回カワイ音楽コンクール金賞。1993年 第27回カワイ音楽コンクール大賞。 1995年第19回ピティナ・ピアノコンペティション特級銀賞。1996年第6回KIL国際ピアノコンクール優勝。2000年ピティナ十代の演奏家シリーズに出演。2002年ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ先生追悼演奏会に出演。2004年第6回パデレフスキ国際ピアノコンクール第4位、及びパデレフスキ作品最優秀演奏賞受賞。日本、ポーランド、スウェーデン、アメリカ合衆国にてリサイタル、コンサート出演。2003年東京藝術大学卒業。現在ポーランド政府給費留学生としてビドゴシチ音楽アカデミー研究科在籍、エヴァ・ポブウォツカ氏に師事。金子勝子、杉谷昭子、播本三恵子、迫昭嘉、ダン・タイソン、故ハリーナ・チェルニ ー=ステファンスカの各氏に師事。2005年第15回ショパン国際ピアノコンクールファイナリスト。

プログラム

1.ヴィラ=ロボス:道化人形
2.ショパン:革命
3.ショパン:黒鍵
4.モーツァルト:きらきら星変奏曲
5.冨貴島小学校校歌
6.歌えバンバン
7.アンコール:小犬のワルツ

協力:市川市立冨貴島小学校/後援:市川市教育委員会/協賛:共立ラインサービス(株)/調律協力:伊藤楽器/広報:広報いちかわ「はばたけいちかわっ子」8月5日号、千葉日報2006年6月21日、テレビいちかわ 2006年7月4日~14日/主催・問合:ピティナ学校クラスコンサート係

【GoogleAdsense】
ホーム > ピアノコンサート > ニュース > > 第42回:市川市立冨...