第35回:福岡市立愛宕浜小学校 2006年5月23日(火)

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2006/05/23

福岡市もう1校の開催校は、福岡市立愛宕浜小学校の6年生。前日と同じく伊賀あゆみさんとサクソフォーンの飯島久江さんが演奏とお話をした。6年生の担任の先生方が、クラスコンサート開催前から当日までの様子をリポートしてくださったので、生徒さんたちの感想文とともにご紹介。





伊賀あゆみさんからのコメント
愛宕浜小学校では、初めての6年生を対象にしたコンサートでした。最初はどんな反応を見せてくれるか不安な気持ちもありましたが、子供たちと最初に挨拶した途端に不安は100%解消!これまで以上に音楽のこと、ピアノのこと、他の楽器のこと、それ以外のことにも興味津々で、ひとつのことを深く学ぶことで見えてくることがあるというような内容までお話することができました。音楽をとおしてこの子たちの人生に少しでも関わりを持てたことがとても嬉しいです。 先生方、ご父兄の方々、見学にいらしてくださった福岡のピティナステップ千鳥ステーション堀佐知子先生をはじめ、たくさんの方々に支えて頂きましたこと、心より感謝申し上げます。(伊賀あゆみ)

学校の先生からのリポート

子どもたちも、あたたかいひとときに心が癒されたようです。あの時間をきっかけに、子どもたちも音楽に一層興味を持つことができたようです。私自身もピアノとサックスのあたたかい音色に、一時間ずっと感動しっぱなしでした。見学に来られていた保護者の方からも"本当に素敵な時間でした"という感想をたくさんいただきました。

自分たちと共演してもらえる!?~クラスコンサート前日まで

クラスコンサート開催が決定し、子どもたちにそのことを伝えた。プロのピアニストとサクソフォーン奏者の方の演奏を聴けるだけでなく、自分たちと共演してもらえる・・・!!子どもたちは目を輝かせた。クラスコンサート前日まで、各クラスで「Believe」(合唱)と「ラバースコンチェルト」(リコーダー奏)の練習を行った。「響きを味わいながら」歌ったり、合唱できるようにいろんなパートにチャレンジしながら、当日に向けて演奏を繰り返した。(各クラス3時間)

子どもたちも、今までで一番!というほどの演奏~クラスコンサート当日

いよいよ、伊賀さんと飯島さんとの出会い。子どもたちは、少し緊張した面持ちで音楽室に入った。最初に自己紹介をしていただいた後、ピアノクイズなどをしてもらい、さっそく演奏を聴かせていただいた。『エリーゼのために』『革命』と曲想の違う2つの曲に込められた思いを聴き、その後、きれいなピアノの音に子どもたちは聴き入った。

伊賀さんの「ピアノの下にもぐって聴いてもらっていいよ。」という言葉を聞き、数名の男の子たちが、ピアノの下でその響きを楽しんだ。また、他の子どもたちは伊賀さんのなめらかな指の動きや、その表情に見入っていた。

その後、サクソフォーンの演奏を味わった。初めてのサクソフォーンを見る子どもたちも多く、その音色をとても楽しんでいるようであった。特に、子どもたちの耳にもなじみの深い『木星』の演奏には、感動を覚える子どもも多かったようである。

そしていよいよ最後の共演。あたたかく柔らかなピアノとサクソフォーンの音色にすっかり心がほぐされていた子どもたちは、今まで聴いた中でも一番!というほど、あたたかい響きを奏でていた。表情も柔らかく、本当に素敵な共演ができて、子どもたちも満足そうな表情であった。

授業終了後、子どもたちは伊賀さん、飯島さんと握手をしてお別れを告げた。休み時間になってもなかなか音楽室を離れようとせず、いつまでも伊賀さんと飯島さんに質問をしたり、リクエストをしたりしていた。子どもたちにとって、「本物」との出会いは、本当に貴重ですばらしい体験になった。

伊賀あゆみ様、飯島久江様、そして、このクラスコンサートの際し、いろいろな場面でご尽力いただいたPTNAの皆様、本当にありがとうございました。機会があれば、また是非、よろしくお願いいたします。(福岡市立愛宕浜小学校6年担任)

生徒さんたちの感想~足元が響いた!




私はピアノの先生に『エリーゼのために』の曲を、今教えてもらっているけど、伊賀先生の『エリーゼのために』をきいて、「こんな風にひけばいいんだなぁ」と思ったので、これからも、たくさん練習して、伊賀あゆみさんみたいなピアノをたくさんひいていきたいです。(6年)

『ジュピター』は、ぼくの大好きな曲で、携帯のメール着信音までジュピターです。それを、プロの伊賀あゆみさんと飯島久江さんにひいていただけて、とってもうれしかったです。(6年)

曲を聴く時は、その曲にこめられた思いなどを考えながら聴くようにしたいです!(6年)

伊賀さんがピアノを上手になるためには、思いをこめてやるといいと教えてくださいました。私も音楽が大好きなので、ピアノやリコーダーをふく時でも、そのことを参考にさせていただきます。(6年)

ピアノも近くで聴きました。そしたら足元が響きました。ピアノの中に入って木の部分をさわったら、足のように響きました。(6年)

ぼくは、一度もコンサートに行ったことがなかったので「コンサート」というものがどういうものかよく知らなかったけれども、今日「コンサート」というものが「とても迫力があり、すごいものだ」ということが分かって、とてもうれしく思いました。(6年)

サクソフォーンは息がきつそうだけど、飯島さん、がんばってください!!(6年)

とても楽しかったです。感動しました!運動会の練習のつかれが、ぶっとびました!!(6年)

『エリーゼのために』も当然私よりずっと上手くて、同じ曲でもひく人が違うとこんなに変わるんだなぁと思いました。(6年)

もう感動しっぱなしでした!私はピアノを習っているので、伊賀さんを目標にしてがんばります!中学になったらサクソフォーンにも挑戦してみます!(6年)

サックスを息継ぎなしで20秒間続いたのがびっくりしました。(6年)

この学校のピアノから、あんな美しいひびきが聞けるなんて、びっくりでした!(6年)


演奏者

♪ ピアノ 伊賀 あゆみ(いが あゆみ)
福岡県出身。3歳よりピアノを始める。東京音楽大学付属高等学校を経て、東京音楽大学卒業、同大学院修了。在学中特待生奨学金を得る。大学院在学中、奨学金を受けイギリス王立音楽院に短期留学。これまでに居石聰子、杉山千賀子、播本三恵子、倉沢仁子、クリフォード・ベンソン、土田英介の各氏に師事。新人音楽コンクールジュニア部門小学校の部グランプリ。全日本学生音楽コンクール中学校の部奨励賞、高校の部第2位。ピティナ・ピアノコンペティションG級、特級金賞受賞。ソロや室内楽の演奏活動の他、NHKFMラジオドラマの音楽担当、雑誌ピアノスタイルのCD演奏やコラム執筆など幅広く活動中。「ピアノで奏でる日本の抒情歌」でCDデビュー。現在、「ピアノ・トリニテ」メンバー、東京音楽大学伴奏助手。
♪ サクソフォーン 飯島 久江(いいじま ひさえ)
茨城県出身。3歳よりピアノ、10歳よりサキソフォーンを始める。東京音楽大学付属高等学校を経て東京音楽大学卒業。高校・大学共に卒業演奏会に出演。これまでに中村均、石渡悠史氏に師事。作曲・編曲を鈴木正美に師事。『Souffle』のメンバーとして国内外で演奏する傍ら、映画・CM音楽等のレコーディングなどで活躍。その他、音楽と絵画の融合を取り入れさまざまなアーティストとコラボレーションする他、福祉施設にて音楽療法を取り入れた演奏活動に力を入れている。ラジオ・NHK出演の他、香港音楽雑誌のコラム執筆も行う。現在、ソロ・室内楽・吹奏楽指導など各地で幅広く活動。

プログラム

1.ベートーヴェン:エリーゼのために
2.ショパン:革命
3.ホルスト:『惑星』より「木星」
4.ミヨー:スカラムーシュ
5.シュトラウス:ラデツキー行進曲
6.合唱:子どもの世界
7.合唱:姪浜小学校校歌

協力:福岡市立愛宕浜小学校/主催・問合:ピティナ学校クラスコンサート係
「ピアノ・トリニテ」のページに伊賀あゆみさんのリポートが掲載

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