子どものピアノコンクール参加を考える 保護者のための勉強会

ピアノという習い事では、ステージで演奏するという経験がついてきます。その中でもコンクールは、演奏に点数がつき、順位がつく特別なステージ。そこで成長するか、挫折してしまうかのカギを握っているのは一番近くにいる保護者の皆様です。コンクールとはどのようなものなのか、そこに向かう保護者の心構えを、ピアノ指導者であり、保護者である3人の講師がお話しいたします。

講座内容
  • 落ちたらどうする?
  • みんなどれくらい練習してるの?
  • 勉強・部活との両立
  • レッスンには・練習には、親がどのくらい口を出してる?
  • 2019.3.1(金)10:30~11:45
  • 浜離宮朝日ホール 小ホールアクセス
  • 講師:重野美樹先生、角野美智子先生、林公子先生
  • 入場料:ピティナ会員:1,000円 参加者保護者:1,500円 一般:2,000円
  • 子ども同伴可(無料)

当日券を10:15より販売いたします。直接会場までお越しください。

来場者特典
1
ピティナ・ピアノコンペティション「学習ノート」をプレゼント

学習ノートとは:コンペティションに参加する方が、課題曲や作曲家について調べたり、どう弾きたいか、表現について考えるためのページが盛り込まれた書き込み式のノートです。

2
コンペ課題曲楽譜即売会の実施

会場にて、2019年コンペ課題曲掲載楽譜の販売をいたします。アナリーゼ楽譜、課題曲CD等もございますので、選曲の参考にどうぞ。

講師プロフィール
重野 美樹

しげの・みき◎エリザベト音楽大学器楽学科ピアノコース卒業、同大学専攻科修了。広島音楽高校非常勤講師を経て、現在は自宅にてピアノ教室「アルコバレーノ」を主宰。2001年よりピティナピアノ指導者賞を連続受賞。全日本ピアノ指導者協会(PTNA) 正会員、ピティナコンクール審査員、ステップアドバイザー、アンサンブル・ 国際交流委員。広島マカロンステーション代表。バスティン研究会広島代表。一般財団法人生涯学習開発財団認定コーチ。

メッセージ

「コンクール」 なんて魅力的な刺激的な言葉でしょう。
目標を高く持ち、それに向かって努力することの素晴らしさを、こどもたちに体験させたい!と思って、私も二人の娘たちとずっと挑戦してきました。
しかし、現実のコンクールは、母親としての精神状態のコントロールや、指導者としての葛藤に苦しむことが多く、喜怒哀楽入り混じったいろんな体験をすることとなりました。

コンクールの結果とはいったい何か、現実をどう受け止めたらいいか、長く続けていくためにはどうしたらいいか、どうこどもと関わるか、いかに子離れしていくか・・・・・悩みは尽きません。

「コンクールを受けてよかった」と思えるような体験を積み重ねていくために、親として何ができるかを、私の苦い経験を交えて、お話していきたいと思います。

角野 美智子

すみの・みちこ◎桐朋学園大学ピアノ科卒業後、ボストンのニューイングランド音楽大学大学院に留学。2000年よりピティナピアノ指導者賞を連続受賞。その他、各種コンクールにおいて上位入賞など多数の優秀な門下生を育てる傍ら、各種コンクールの審査員を務める。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)正会員、ショパンコンクールinアジア組織委員会委員。chibaきらめきステーション代表。

林 公子

はやし・きみこ◎名古屋芸術大学音楽学部音楽教育学科ピアノ専攻卒。 中学校での勤務を経て、現在自宅でクレッシェンドピアノ教室を主宰。全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)正会員。ピティナ指導者賞を連続受賞。特別指導者賞を2回受賞。ピティナ・ピアノコンペティション審査員、ステップアドバイザー。各種コンクール審査員。常滑ステーション代表。2018年ピティナコンペティションではソロ、連弾合わせて14組が全国大会出場。

メッセージ

コンペはスポーツでいうところの、試合のようなものだと思います。
試合経験をさせた方が上達するのは明らかです。
結果が出なければ、親子で泣く事もあるかもしれませんが、大切なのは結果ではありません。その過程に意味があります。周りの大人たちがその大事な部分を間違えなければ、また頑張ろうとする気持ちが子どもにも育ちます。彼らは本来、前向きです。

私の生徒達も、コンペでは様々な経験をしてきています。
沢山の経験をする事で、人の気持ちを理解する事の出来る子に育ち、ちょっとした挫折をしても負けない強さと、向上心が育ってきました。
また、ピアノを弾くことも、自分の演奏を聴いていただくことも楽しいと感じる心が育ってきているようにも思います。

私はいつも、子どもは「沢山の可能性を秘めた天才」だと思って接しており、少しでも子どもの能力を引き出そうと日々、切磋琢磨しております。
でもきっと、誰よりも子どもの才能を伸ばす事が出来るのは、一番身近にいらっしゃる保護者の皆様です。
コンペに出るには、勇気も必要かもしれません。
どうかほんの少し勇気を出して、お子さんの背中を押してあげて下さい。そして、お子さんの成長を見守ってあげて下さい。

家族の声

コンクールに参加するには家族の協力は必要不可欠です。
まさに二人三脚でコンクールまで歩まれてきたご家族による素敵なエピソードをご紹介します。

昨年初めてコンペに出ました。出たきっかけは「結果がどうであっても、頑張ったらきっと楽しいと思うから!」「先生と一緒に頑張ってみたい!」という子どもの希望でした。コンペ前はピアノが中心となり、他の好きなことを我慢することも多かったのですが、その分ピアノを通して先生との濃いレッスン、親子での自宅での蜜な時間が出来ました。目指していた結果にはわずかに及ばなかったのですが、「コンペの頃の練習は大変だったけど、いい思い出としてよく残ってるんだよ。楽しかった!」「また次も出たい!」と言っております。また、本番は先生も聴きにきて下さったのですが、演奏を終えた子どもが一番に駆け寄ったのが、家族ではなく大好きな先生でした。小一の子どもが、家族以外にそれほどの信頼を寄せられる関係を築けたことも、コンペを通して得られたことだと、大変嬉しく思いました。(家族会員 愛知県)

コンクールに参加するということ

コンペに参加された方の思いやエピソードを綴る、連載「My Competition」の記事をご紹介いたします。

第1回
理解力が深まった中学生だからこそ出来ること
木村 響さん(奈良県/平城中学校1年) D級本選奨励賞受賞・A1級から毎年継続参加/二本柳奈津子先生、柴田牧先生に師事

3月に課題曲発表がありましたが、3月は卒業式や、小学校で所属していた公式ドッジボールの卒団式の準備や3月最後の試合などが土日に目白押し、またピアノはステップにも参加していたので3月は考える間もなく、4月に改めて課題曲をしっかり見た感じでした。中学に入ると勉強が忙しく、両立できるか不安で、まだこの時点でもコンペに出るかは迷っていました。・・・続きはこちら

第2回
腕の痛みを乗り越えて
菊岡なずなさん(愛媛県/愛媛県立松山西中等教育学校2年生) 2018年ピティナ・ピアノコンペティションD級本選奨励賞受賞/繁平幸代先生に師事

ピティナ・ピアノコンペティションには、小学2年生のとき、A1級から毎年の恒例行事のように参加を続けてきて、ピアノの目標、また練習の糧としてきました。ところが、小学5年生の途中から腕の痛みを感じ始め、ピアノを弾くにあたって、不安や不便を感じるようになりました。・・・続きはこちら

第3回
続けることに意味がある
白砂百合さん(広島県/ノートルダム清心中学2年) 2018年ピティナ・ピアノコンペティションD級本選2地区に入選/重野美樹先生・竹中結紀先生に師事

A2級から参加を続けてきたコンペティション。中学受験の準備と、中学校生活に慣れるため、小6と中1の2年間はお休みしましたが、また今年、中2でD級に参加しました。2年間お休みした理由は、課題曲数が多く、また期間も長期に亘るからでしたが、ピアノに向き合う時間がたくさん持てた小学生の時と比べ、テクニックの衰えを感じ始めていたので、今年、D級でまたコンペにチャレンジしよう!と思いました。・・・続きはこちら