2019年10月28日(月)に緑風舎にて鈴木 弘尚先生をお招きし、「鈴木弘尚先生 指導法講座タッチを磨く -最高の演奏表現を目指して-」を開催いたしました。
鈴木先生からは具体的な打鍵時のタッチの深さ・速さをどのようにコントロールして演奏し、タッチの違いにより音色がどのように変化するのかを詳しく説明して頂きました。
中でも様々な音色を出すためのタッチの練習法としてとても興味深かったのは、鉛筆の消しゴムの部分で打鍵をしてメロディーを弾く練習法です。この練習法を実践することで、音を聴くことに集中し様々な音色を聞き分けられるようになること、1つ1つの音の打鍵を考えられるようになること、指のみによるレガートではなく、気持ちが伴ったレガート奏が出来るようになることが可能になるとのことです。
タッチの練習法以外にも、各時代の曲の演奏を交えながら、曲ごとにふさわしい音色が出せるタッチの方法を説明して下さり、各時代の曲を弾く前に実践できるハノンを使った音色練習法も紹介して下さいました。聞き慣れたハノン1番をタッチの違いにより様々な音色に変化させていく練習法はとても興味深く、私自身もタッチと音色の研究のために是非実践したいと思いました。
タッチを磨くためには音色を聴ける耳、指のテクニック、音色を考える奏者の気持ち、すべてが同等に必要で、これらをバランスよく指導していくことの大切さを学ぶことができ、自身のレッスンを見直す良い機会となりました。
鈴木先生、素晴らしい講座をありがとうございました。