令和に元号が変わり新しい時代への期待がふくらむ2019年5月15日(水)にカワイ梅田 コンサートサロン"ジュエ"では、京都バスティン研究会主催で二本柳 奈津子先生をお招きし、「日々のレッスンでも!!コンクールでも!!ポイントを押さえよう♪ 二本柳奈津子先生による ブルグミュラー25の練習曲攻略法 第1回(全2回)」が開催されました。
講師の二本柳奈津子先生は、ピティナ・ピアノコンペティションをはじめ、様々なコンクールで入賞者を多数輩出、指導者賞、トヨタ指導者賞、特別指導者賞を受賞し、たくさんの個性 あふれる生徒を育てていらっしゃる先生で、研究会では特に導入からまんべんなく育て上げる指導法をぜひお聞きしたいとの要望をもとに、導入段階の指導法とブルグミュラーに焦点をあてて お話しいただきました。
初歩の導入段階についての指導法としてテキストに入るまでに押さえておくべきポイントについてのお話は、どの段階のテキストにも必要なことで目からうろこのお話ばかりでした。
①基本的な腕の使い方と指先づくり一無駄な力の入らない動きと指先の意識をお手玉で確認。 (このほかに、マラカス、ピアノでリボン、玉ヒモなどの教具紹介もあり)
傾いたり、水平に寝てしまいがちな小指のタッチは、スーパーボールなどを使って付け根の関節 (屋根)を支える手の形を作る。
低反発のぬいぐるみなどをゆっくり握ったりはなしたりすることで手の内側を鍛えておくと、ゆ っくり打鍵できて打鍵スピードを微調整できるようになる。
このことはテクニックの中でも最も大切というお話でたいへん印象に残りました。
②レガートの奏法一指先にかかる重みを移動させる感覚を計量種で目に見える形で体感する。 (デンデン太鼓、ふわふわのぬいぐるみ、低反発のクロワッサン、ニギッ太郎)
また、一瞬「キュン!」とするような一拍目のハーモニーを感じられる感覚を育てる、楽想記号が理解できて、曲のあちこちに見える情景や、情緒や感情を感じ取れる生徒を育てたい!とおっ しゃる先生の力強い言葉は強く共感をよび、この瞬間皆さんも引き込まれ会場の空気が熱くなる のを感じました。
③スタッカートの奏法一響きのある余韻を作るタッチ(両手の指先を打ち合わせたときに当たる
「コツコツ」という音が、明るい響きのある音)になるような打鍵を目指す。(カスタネット、 合わせたスーパーボール)
この「ゆびさきの意識」を育てる言葉かけ、音色を作るための言葉かけ、グッズを使い目先をかえた具体的な指導法はここに書ききれないほどで豊富な種類と量にたいへん感激し、今から さっそく使いたいと思わせるものでした。
様々な楽しそうな教具はテキストのテクニック指導につながることを実感し、何のために使うのか目的と目標のはっきりした言葉かけは「奈津子逆算マジック」というほかはありません。
1回目の今回は、ブルグミュラーの中でも、比較的に取り上げられることの少ないことから指導 に悩むことの多い4番、7番、18番、24番を中心に解説していただきました。
第2回目では、逆に取り上げられることの多い曲が中心でこちらも楽しみにしています。