2019年3月25日(月)にヤマハミュージック岡山店 サロンホールにて今野 万実先生をお招きし、「こだわりの音シリーズアイデア満載!ここまでこだわるブルグミュラー25の練習曲指導法講座」を開催いたしました。27名の受講者が集まりました。
本題に入る前に、数日前に今野先生の教室で行われた発表会のプログラムや画像、エピソードを少し紹介してくださいました。コンペの全国大会で入賞する様な生徒さん達まで(ある意味親御さんまで)、全力で音楽を「楽しんで」いる様子が伝わり、一年前の導入がテーマだったセミナー同様、楽しく為になる話が聴けそう、とワクワクしました。
導入の大切さは一年前に伺ったのですが、「はじめてのギロック」は良い教材で、クリップやはかりの使い方など少し復習。そして、ギロックの「こどものためのアルバム」と共にあらゆる教材(ピアノの練習ABC、やさしいハノン、プレインヴェンションなど)と併用可能なのが「ブルグミュラー25の練習曲」であり、「ブルグミュラー25の練習曲」は形式、調性、拍子とリズム、和声と音色、テクニックと表現が学べ、ロマン派の入り口になるとの事でした。また、東音企画から出版された和音記号、コードネーム付きの「ブルグミュラー25の練習曲」は、初版の和声感が学べる薄いグレーの「古典期スラー」、歌心を大切にした長いフレージングの黒い「ロマン 派スラー 」の2重スラーである事、タイミングにこだわったペダリングが特に優れていると紹介されました。
「すなおな心」ではタイトルとCメジャーという調性から感じるイメージ(色、温度など)は?と問われ、人それぞれ少しずつ違う事が分かったのですが、どんな曲でもまずイメージを持つ事が大切と分かりました。また、始めから大きい黒スラーを気にするのは難しいので、グレースラーから意識すると良い、また、細かく書かれたクレッシェンドには前進感、デクレッシェンドには緩みを感じて、と話されました。
「アラベスク」では、前奏の、前進感、1拍目と2拍目の違い、つかみ上げるように弾く感じが大切、また、16分音符ではスタカート練習が有効で、先生と生徒、お互いに指先の固さやスピード感を感じる「頭皮でリズム」は実際に今野 先生がご自身の頭でやっているところを見せてくださり、笑いも起きたのですが、納得の感嘆も同時に上がりました。また、Bは右左どちらが主旋律になっても良いとの事でした。
「牧歌」では、タイトルとGメジャー、8分の6拍子からきっと感じられる風や緑は近頃の子ども達には伝わりにくいのでは?と話されました。そして、前奏では、導入でも登場した「円クッション」を使って「ラウンド感」を説明され、とても分かり易かったです。
「スティリエンヌ」ではいきなりV7からの緊張感とmfながらアクセントが付いた迫力あるC#→Dの前奏と4小節目からのおしゃれで高貴な感じの対比が今野先生の声や表情、例え話しまで分かり易く面白かったです。
「バラード」では、3小節目~や87小節目~でとにかく縦が揃う様にとレッスンしがちですが、合わなかったら3小節目~では右を目立たなく弾いたり、87小節目~ では左 を弱めに弾くなど、それでも聴いた感じが大丈夫な事を聴かせてくださいました。
最後に、生活の中に音楽がある事がなんて素敵な事なんでしょう、前日のステップを聴いてもそう思ったと心からお話しして締めくくられました。その先生ともう少し残ってお話ししたいと思う受講者も多く、セミナー後のランチを兼ねた懇親会には18名の参加がありました。今野先生、楽しくセミナーをして頂き、ありがとうございました。
今回時間も気になりながら、駆け足で人気の「スティリエンヌ」や「バラード」もご説明くださいました。そして、25曲の中でまだ5分の1...もっと他の曲についても解説して頂きたい!との思いが募り、続編の開催をお願い致しました。直ちに今野先生のスケジュールと会場を押さえて、9月12日(木)、ヤマハ岡山店サロンホールで、今回の「ブルグミュラー25の練習曲指導法講座」続編開催決定致しました!!今回受講出来なかった方も、続編からでも十分勉強になります(何しろ5分の4残ってます)是非ご参加くださいね。