2019年1月27日(日)にふくい子どものための音楽教室研究所にて塚原 利理先生をお招きし、「ピアノが育てる子どもの脳力?ママと先生のために、ピアノ学習を「科学的」に解説!?」を開催いたしました。
当日は、あいにくの雪とインフルエンザ警戒警報の出ている中、20名の聴講者が集まり、アカデミックな内容ながらわかりやすいお話しに、先生のセミナーを楽しく聞かせていただきました。
まず、人間の発達課題についての「脳と学習」についてご説明いただきました。そして子供の4つの本能を理解すること。
1. 社会的本能・・・「話したがる」
2. 制作本能・・・「創りたがる」
3. 探求本能・・・「知りたがる」
1.~3. がつながって生じる 4.芸術本能・・・「表現的衝動」をピアノにおいていかに伸ばすかが、我々ピアノ教師として心がけねばならないという事です。
また、子供にとって、誰に認められることが喜びにつながるかという「最重要他者」を知り、それを上手く使う事で、子供のやる気につなげる事ができるということを、教えていただきました。
具体的には 0?1歳において最重要他者は「母親」 1?2歳・・・「父母」 2?6歳・・・「家族全体」
とだんだん広がっていき、10歳前後では「クラスメート」(この時期に学校で格好良く弾かせることが大事)
13歳?大人・・・「彼氏、彼女」(自分自身がどうしたいかという主体性を持たなければならない)
従って、小学生の間は、母親に褒められることが重要で、練習計画を本人にまかせていてもいつまでたっても練習しない、主体は親にあるということを理解していただく事が重要だそうです。
そして、2020年に文部科学省の「科学的指導要綱」により「主体性」「対話的な能力」「深い学び」を求める教育に大きくシフトされるというご説明を受け、AIの導入や教科書に変わるタブレットの導入、プログラミング授業も始まり、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化するこれからの時代、私達ピアノ教師も常にアンテナを張って変化していくべきとのご提言をいただきました。通常3回でされる内容を1回にギュッとつめていただき、大変濃い内容で聴き応えのあるセミナーでした。