2018年12月6日(木)、7日(金)の2日間、岡山シンフォニーホール 3F イベントホールにて根津 栄子先生をお招きし、「こどものスケール・アルペジオ -もっと弾きたい!だから育つ指導法-」を開催いたしました。
初日は「こどものスケールとアルペジオ」音楽の基礎であるスケールとアルペジオは、調性をこの段階から全て習得できるように、子どもたちに分かり易くグループ分けされるなど、幼少期から導入できる工夫がたくさんされていました。スケールの練習を子どもたちは嫌がることが多いのですが、DVDにて拝見した先生のレッスンでは5歳の男の子が本当に楽しそうに12調のスケールを弾いていたのが印象的でした。先生の声かけの仕方やサイコロで遊びの要素を取り入れたり、子どもたちが楽しめる工夫が満載でした。
2日目は「チェルニー30番で子どもたちの心を開花!」でした。先生が監修された「チェルニー30番 30の小さな物語」は、1番からではなく曲を弾く順序も子どもたちが弾き易く、また曲に合った題名と挿絵でイメージを持って弾くことができる素晴らしい教本です。その導入前に、指の独立、腕からの脱力、和音によるバランス練習、アナリーゼ等を効果的に習得出来るように工夫されていました。
また、生徒を思う熱い気持ちを私たちは見習うべきだと思いました。子どもたちが自分から楽しんで練習に向かえるように考えられたオリジナルグッズもとても参考になりました。(オリジナルグッズについては、チェルニー30番 30の小さな物語 東音企画に掲載)
最後に、今回のセミナーは根津先生の優しいお人柄や、レッスンでは決して怒らない、練習してきなさいと言ったこともないという、レッスンに対する想い、信念に触れ、改めて普段のレッスンを見直すきっかけにもなりました。音楽を愛おしむ心、生徒を思う心、どうすれば生徒が上達するのか、どうすれば子どもたちにも伝わるのかをひとつずつ丁寧に真剣に向き合っている結果だと実感いたしました。
根津先生、長時間本当にありがとうございました。