2018年3 月17 日(土)秋田市にぎわい交流館AU にて関本昌平先生をお招きし、「2018年度ピティナピアノコンペティション課題曲セミナー」が開催されました。
この日はAl 級から C 級のバロック・古典・ロマン・近現代の課題曲について解説していただきました。 美しい音色に包まれあっという間の2 時問でした。拍子の感じ方やモチーフ毎の表情の違 いの表現の仕方、響きの感じ方等々、自然な音楽の流れの中にあって、フレーズの素敵な感じ方や曲作りの仕方をポイントをしぼって解説していただき、非常にわかりやすくためになるセミナーでした。課題曲に関連した具体例として、同じ調の作品やその作曲家の似たモチーフの作品など知っている曲を挟みながら解説していただいたことにより、さらに理解が深まりました。
特に興味深かったのは実際に音が出ている前後ついてのお話です。フレーズが始まるとき はまず音が出るまでの準備、すなわち出す音のイメージをしっかり思い浮かべ会場の空気 も感じながら、音が鳴る前の音や空気を聞くこと、そしてフレーズの終わりは次の音がどんな音かイメージしながら最後まで音を聞くこと、なによりも聞いている人に音をイメージさせることが大事であるというお話が印象に残っています。また、響きが空間のどこに浮かんでいるのかイメージする、煙や香りのように漂う響きを捉えるといったお話もあり、実際に鳴っている音を聞くのはもちろんのこと、その前後の空気も含めてーつの作品であり音楽であるということを実感しました。 今回のセミナーを通してフレーズの感じ方について根本的な部分から学び直したように感 じます。
「曲」とは漢字の通り自然な曲線で描かれているものであり、そこに時代背景や作曲家の特徴が加わり深みを増しているという基本的でありながら非常に重要な部分を学ばせていただきました。課題般一曲一曲の解説にとどまらず、 今自分が抱えている曲にもすぐに 応用できるポイントが沢山あり、関本先生の音や一つ一つの言葉の印象が薄れないうちに早くピアノの練習がしたいと感じる、本当に素敵なセミナーでした。遠い秋田の地までいらしていただき、本当にありがとうごぎいました。