【実施レポ】【調律師ワークショップ】今さら聞けないピアノのこと(小林泰浩先生)

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2017/09/27
【調律師ワークショップ】今さら聞けないピアノのこと
小林 泰浩

9月11日(月)さいたま市のYKピアノファクトリー(小林調律師の工房)にて、小林泰浩調律師のセミナー「今さら聞けないピアノのこと」が開催されました。今回のセミナーでは、都内やさいたま市、川口市、越谷市などから6名のピアノ講師が集まりました。


まずは、ピアノがチェンバロからどのように変化してきたか、の歴史のお話。フランス革命以降、市民も楽しめるようになり、ホールでも演奏されるようになり、大きな音が求められるようになりました。それ以降、ピアノには職人の並々ならぬ熱望が随所に施されていきました。工房内にあるピアノの半分程が中が見えるように開かれており、それぞれの部位を見せ示してくださりながら、具体的に教えてくださいました。私が知り得たことの中でも特に驚いたことは、ピアノの最も心臓部の響板は中央部分は湾曲していることや、また鍵盤は水平ではなく、黒鍵の方にさがっている、等です。鍵盤の深さを計り調整したり、下がり過ぎる鍵盤を外し、下に敷いてあるフェルトの下に薄い紙を入れて調整したり・・・、実践も「こんなにさせてもらっていいの!?」というほどの贅沢さ。生徒さんに勧めるにはどんなピアノがいいか、など質問も皆さん自由にされ、小林さんは丁寧に答えてくださいました。

和やかな中にも、グッと惹き付けられた密度濃い時間。感情にも寄り添う楽器「ピアノ」には、その感情に寄り添う多彩な驚くべきこだわりが産み出されてきたことに感動の連続の素晴らしいセミナーでした。

Rep:前田弥生子(ピティナ指導者会員)

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