ピティナ設立当初から開催されていたセミナーは受講者のニーズに伴い、様々なセミナーを提供して参りました。最初は公開レッスンのみだったものが指導法や教材研究など様々なテーマを取り上げるようになり、2007年には支部・ステーション主催のセミナーをご登録・ご紹介する「ピティナ・ピアノセミナー」が始まり、受講した内容をまとめるセミナーレポートの提出数はのべ10万枚を越えました。今回は、最近増えた新しいテーマのセミナーや自宅でも閲覧できるeラーニングについてご紹介いたします。
6月6日(火)に音楽之友社とピティナ本部共催で行われた新刊セミナーは、「音楽教室の経営」がテーマのワークショップ型セミナーでした。どうしても指導法にばかり目がいってしまいますが、「経営の見直し」によって生徒が増えたという話が参加者からも聞かれました。ご自身の教室の強みを再認識し、よりよいピアノ教室のかたちを一緒に考えませんか。
ピアノ指導者の商売道具である「ピアノ」の構造に関するセミナーも開催されています。構造だけでなく、ピアノの歴史から電子ピアノ・アップライトピアノ・グランドピアノのそれぞれの長所・短所についても学ぶことができます。生徒が楽器選びに悩んだときの参考にもなるセミナーです。
「呼吸」や「歌う」ということを学びたいのであれば、「鍵盤ハーモニカ」のセミナーはいかがでしょうか。鍵盤ハーモニカを一緒に吹く講座で、「呼吸」「歌う」ことを学べるのはもちろん、音楽のもつ本来の「楽しさ」も再認識できるセミナーです。発表会に少し面白い仕掛けを入れたいとお考えの先生のヒントにもなる講座です。
2016年7月から定額制に変わったeラーニング。コンテンツ数も少しずつ増えて、現在のところ、144コンテンツが見放題となっています。課題曲セミナー以外にも、指導実技デモンストレーション、毎年4月に開催されている指導セミナー、2017年5月に開催されたクラウディオ・ソアレス先生による徹底研究も配信されています。スマートフォンでも閲覧頂けるので、ちょっとした移動時間に学ぶことが可能です。
継続的な「指導力の研鑽」を支援する検定システムである指導者ライセンスの
科目の一つ、エッセイでは、セミナーの3講座受講が必須です。
セミナー受講を通して指導を学び、文章にまとめる力を養うことを目的としています。
楽器店の講師を退職し、勉強の機会が少なったことをきっかけにセミナーを受講し始めました。指導者ライセンスも指導力の研鑽のために初級演奏実技、筆記試験を受検、次回は指導実技の受検を考えています。指導実技の勉強のために、今年の春に行われた指導実技デモンストレーションやレッスン見学に参加しましたが、ベテラン指導者のレッスンを実際に拝見し、生徒への声掛けや指導への意識が変わり、大変勉強になりました。
自分が受講したセミナーは、勉強会のメンバーと情報を共有し、他のメンバーから聞くセミナーの内容も参考になっています。指導者ライセンスのエッセイ(小論文)も受検予定ですし、さらなる研鑽のためにセミナー受講を継続していきたいと考えています。
ピティナ本部が企画しているセミナーもあり、毎年同じ時期に開催しているのが「ピティナ・ピアノコンペティション課題曲説明会」「ピティナ・ピアノ指導セミナー」です。全国からたくさんの会員が集まり、会場は熱気に包まれています。他にも、今年で4回目となるアレンジワークショップ、通年開催の音楽総合力UPワークショップ、隔年ではあるものの質の高い内容を提供するピアノフェスティバルや徹底研究などがあります。開催時はピティナのトップページで申込受付の告知を致しますので、是非チェックしてみてください。
3月初旬 | ピティナ・ピアノコンペティション課題曲セミナー(前回開催) |
4月中旬~下旬 | 指導セミナー(前回開催) |
10月~12月 | アレンジワークショップ(3回) |
通年 | 音楽総合力UPワークショップ(全10回) |
2~3年に1回 | ピアノフェスティバル(前回開催) |
不定期開催 | 徹底研究シリーズ(前回開催) |
とある先生のセミナーを受講したことがきっかけで、「バスティン」という教材やピティナという協会の存在を知り、片っ端からその先生の講座を受講するようになりました。セミナーを1つ受講するたびに新たな発見があり、近隣のセミナーやアドバイザーでいらっしゃった先生のセミナー、レッスン見学も受けるようになりました。
所属支部やセミナーで知り合った仲間にセミナーを紹介されることも多く、セミナーを通じて縁が広がっているように思えます。セミナーを受け始めた頃に比べると目に見えて生徒の成長もわかるようになりました。これからも継続して、セミナーを受講したいと思っています。
ピティナ・ピアノコンペティションに生徒を出すようになり、課題曲セミナーに申込をしたことがきっかけでセミナーをよく受講するようになりました。以来、興味や関心を持ったセミナーをピティナのホームページで探して申し込み、受講しています。たくさんのセミナーを受講してきたことで、自分の指導や生徒に対する姿勢も変化し、10年前、15年前の指導とは良い意味で変わってきました。
セミナーで「得てきた事」より「これから得る」ことのほうが、まだまだたくさんあります。セミナーを受講する度に新しい刺激を受けることが多く、スキルアップしていくことで自分の指導意欲も高まっているように感じています。
- 2014年4月1日~2017年3月31日開催対象
1位 | 名古屋さかえステーション/カワイ名古屋 | 89回 |
2位 | 町田支部/スガナミ楽器町田店 | 65回 |
3位 | 奈良支部/ヤマハミュージック 大阪なんば店 | 45回 |
5位 | 船橋支部/伊藤楽器 | 41回 |
4位 | 横浜中央支部/ヤマハミュージック 横浜店 | 35回 |
1か月に4~5回セミナーを開催されている名古屋さかえステーション/カワイ名古屋。ピティナ・ピアノセミナーにも数多くのセミナーをご登録頂いております。セミナーの継続的な受講により得ることについて楽器店担当者の目線からお話しを伺いました。
セミナーのテーマにもよるとは思うのですが、「指導者としての心構え」を取り上げたなど講座を受講された先生方から、『辞める生徒が減り、生徒から「先生、変わったね」と言われることが多くなった』という 声を頂戴します。セミナーを受講することで、指導者としての姿勢や指導が変化し、結果的に生徒がやめなくなった・増えた、というお声を頂くことは多いです。
また、音楽大学を卒業された以外の方もピアノ指導をされているので、セミナーはそういった方々の勉強・交流の場にもなっているかと思います。
セミナーに参加されることで、ステップやコンクールなどに生徒を出されるようになり、ご自身の指導に自信を持たれ、さらなる研鑽を目指すきっかけとなっていることは私たちにとっても嬉しいことです。
カワイ名古屋 荻野千恵実さん・坂井佐千子さん