2017年5月11日(木)西村楽器micc本店(Eルーム)にて赤松林太郎先生による「演奏家が伝える「四期の名曲」を弾くために 上級を目指す方へのプラチナレター」セミナー2回シリーズの第1回目が開催されました。
バスティン「ピアノ名曲集」第3巻‐第5巻の教材を使用し、バロックから古典派の歴史的背景を交えながら音楽の変遷、そしてコンペティション課題曲へとつながる講座でした。
メヌエットとルイ14世の密接な関係、バロックの古い舞曲から新しい舞曲の種類、イタリア様式とフランス様式との違い、踊る人数の違いからくる音色や表現、メヌエットのバロックから古典派への変化、何時の時代の歌い方かを踏まえた上での和声に基づく感情表現、アウフタクトの立ち上がり方、古典派のスラーについて。楽器学からのペダリング、各楽器によるタンギングやボウイングによるフレーズやアーティキュレーションの決め方などと充実した内容で、
特に作曲家によって十八番の調性のお話は興味深かく、赤松先生の実演によりその曲の持ち味が調性により如実に変化する様は新鮮でした。
「スタイル感を持って、まるでパズルのように、その時代に思いを馳せて。その時代の音楽を再現する事を楽しんで欲しい」という結びの言葉が心に残ります。
セミナー終了後は、西村楽器micc本店に作られたスタインウェイサロンにて赤松林太郎先生によるミニコンサート♪でした。
ここでも調性変化による曲の印象の違いを実演くださり、至福の充実した時間を過ごさせて頂きました。
赤松先生、素晴らしいセミナーをありがとうございました。