横浜バスティン研究会主催で、2017年3月16日(木)東神奈川かなっく音楽ルームにて、江崎光世先生をお招きし「ソナチネを魅力的に演奏するための指導法と新しい教材の選び方と与え方」の講座を開催致しました。
★誰でも知っているソナチネ...でも「ソナチネって何?」と聞かれて私達指導者はどう答えられるでしょうか?それらの疑問を踏まえてポイントごとにお話いただきました。
★ピアノのレッスンを始めてからソナチネを
1. どのタイミングで
2. どのテキストを使って
3. どのように指導するか についてお話頂きました。
※どのタイミングで...
「ブルグミュラー25の練習曲」をある程度レッスンしてからが入りやすい。この作品は25曲すべて伴奏形が違うのも特徴。古典派とロマン派の間のブルグミュラーはどちらの為にも良いテキストで曲がつかみやすい。
※どのテキストを使って...最近ソナチネの楽譜がリニューアルされて多数出版されており各版揃ってアナリーゼのためのヒントが解説されています。次の1から4は子供の年齢や進度に合わせてテキストを上手に活用する為の江崎先生お勧めのテキストです。
1.バスティンファーストソナチネ A1レベル
タイトルはないが上手に調が変えてあり短くコンパクトに一曲ができている。
2.バスティン四季のソナチネ
第一主題、第二主題、展開部、コーダが全部揃って作ってあり、調の変化も動のイメージで表現されている。
3.全音 新子供のソナチネアルバム 轟 千尋解説
作曲家の視点から解説が書かれている。解説と共に問題や年表「ソナチネのすがた」と題して形式の図解説が出ている。
4.ヤマハ ソナチネアルバム A2レベル
一般のソナチネアルバムにはない曲が入っている。どの曲も可愛らしい曲で生徒に「あなたにピッタリ」といって曲を渡すと喜ぶ。
以上のテキストを使ってみてから普通のソナチネアルバムに入るとより理解しやすい。
※どのように指導するか...
・表題がないので(古典で一番問題になる)子供に音形に合わせたタイトルを考えさせる。
・ソナチネの伴奏形がバロックとは違いメロディに伴奏がつくことを認識させる。
・ソナチネ形式・ソナタ形式をその都度曲に合わせて説明する。
・譜面のまま無意識に弾くと音の変化がないので形式の理解は大事。
・音形と音価によって弾き方を判断できるようにする。
貴重なお話と共に受講者参加型でソナチネを何曲か演奏しアドバイスも頂きました。これでソナチネだけでなく他の曲などのレッスンも引き締まったものになると思います。江崎先生ありがとうございました。