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2017年2月15日(水)スタジオリリカにて水野直子先生をお招きし、「魅力がいっぱい バロック白楽譜」という題で講座が開催されました。
初台のスタジオリリカに美しいチェンバロが運び込まれました。
「白楽譜」がコンクールで指定されるようになって、楽譜に書かれていない「装飾」「演奏法」「表現」についての関心が高くなっています。チェンバロ・ピアノ奏者そして研究者でもある水野直子先生によるセミナー「魅力いっぱい バロック白楽譜」に、たくさんの受講者がお集まりになりました。
セミナーは水野先生、そして受講者の皆様の自己紹介から始まり、水野先生から「バロック」の意味、誕生の経緯についての説明がありました。社会の動きや宗教との関わりにより、「ルネサンス」とは全く異なった「バロック」が生まれたことが、ルネサンスやバロックの典型的な美術作品のご紹介や水野先生のチェンバロ演奏、舞踏の歴史のお話しによって大変理解しやすいものになりました。
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セミナー後半はいよいよ受講者全員がチェンバロで「古典運指」を体験です。楽器の形も、弾き方も、音色もピアノとは異なるチェンバロの演奏に戸惑いながらも、どなたも楽しそうに挑戦していました。
セミナーの最後には、受講者の皆様から「白楽譜」に書かれていない「装飾の付け方」「表現の仕方」「ピアノで演奏する場合はどうするのか」「小さい子供が装飾音を弾けるようにするにはどうしたらよいのか」など数々の質問が出され、水野先生のお答えを伺っているうちにあっという間の2時間が経ってしまいました。
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受講者の皆様、そして私も「バロック」に対する興味は尽きません。知りたいことやマスターしたいことがたくさんあります。 古典派、ロマン派を魅力的に演奏するためにも「バロック」の理解は欠かせないと思われます。 多くの受講者から「また第2回、第3回の開催を。」との声があがりましたが、私も演奏家であり研究者である水野先生のセミナーの継続的な開催を願っております。