2017年1月20日(金)ピアノハープ社にて赤松林太郎先生によります「赤松林太郎徹底講座シリーズ 演奏家によるペダル講座- ペダルは魔法の装置- 」が開催されました。
とかくタッチに関しては勉強するもののペダルは疎かになりがちで、せっかく弾けるようになっても、ペダルを踏むことで曲が崩れてしまうことも・・・。
ではどのようにペダルを踏めばよいのか?子どもにはどのように言葉がけすればよいのか?というお話でした。
ピアノの歴史をふり返り、ウイーン式(膝ペダル)から、イギリス式への変遷。
産業革命から大きく変わるピアノ、大きくなり(鉄製のフレーム)、弦の張り方も(張る向きを変えて弦の並びが重なるように)変わることにより、共鳴するピアノへ。
では、ピアノという楽器でペダルがどのような役割を果たし、どのように使うべきなのか?
楽譜にはペダルの記号が書いてあるだけだが、ペダルはon、offではない。
曲によって、また使いたい効果によって踏むタイミングが異なってくる。「耳で踏む」では子どもたちには伝わらない・・・。
◎ペダルの踏み方
1 同時に踏む(アクセントペダル) 踏むだけで「うぉん」と吠える。
2 あとに踏む(普通に踏む・ゆっくり踏む)
3 最初から踏んでおく(小さく入るときに踏む影響を受けない)
◎ペダルの形と足の置き方 なぜペダルがこんな形なのか?
◎左ペダルの効果 響きを抑制・フラットな感じ・遠くで聞こえてくるような感じにも。
◎「ゴンドラのうた」「小犬のワルツ」「エリーゼのために」の3曲を取り上げ、ペダルのコントロールを実際に見せていただきました。
先生が丁寧に説明されながら、ペダルの踏み方を変え、タッチではなくペダルで音が変わっていくということを具体的に実践されたのがとても勉強になりました。
先生が「ペダルとは「魔法」ではなくきちんとタネも仕掛けも仕込んだ「手品」のようなもの」と、おっしゃいましたが、ネタばらしのような解説を聞きながら、美しい音はこうやって作られていくのだと驚きと攣りそうな足の動きに目が釘付けでした。