【実施レポ】第7回バッハコンクール 課題曲セミナー(秋山徹也先生)

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2016/10/07
第7回バッハコンクール 課題曲セミナー
秋山 徹也

2016年9月30日(金)カワイ横浜イベントサロン「プラージュ」にて秋山徹也先生をお招きし、「第7回バッハコンクール 課題曲セミナー」という題で講座が開催されました。

今回はバロック白楽譜をもとに幼児Aから中学Aの課題曲を中心に講座を行って頂きました。 コンクールだけでなく、普段のレッスンにも役立つ内容で、あっという間の2時間でまだまだお話を伺いたいと心残りのあった充実したセミナーでした。

まず、バロックを弾くにあたっての大切なポイントを総合的にお話し頂きました。

1 バロック時代の楽器(チェンバロ、クラビコード等)の特性を理解する。

2 当時書かれた作品のスラーは今のものとは意味が違い、当時のスラーのかけ方は弦楽器井のボーイングを基にしている

3 近年に作られた曲であっても、「ピアノで弾くから...」という考え方を押し通すことはしないで、あくまでも「17世紀から18世紀のバロックスタイルに少しでも近づこうという気持ち」で勉強し、演奏につなげる。

4 当時の楽器のものをピアノで表現するためにはピアノ用に翻訳する。 ※チェンバロでの音色をピアノではこういう音色で、と変えて弾くことが大事。 ※チェンバロ、クラビコードは今日のピアノと違って強弱は出せないので、その代わりに2段鍵盤の特性を利用して作られた。その為 上段、下段の音に似た音色を出すためには耳をよく使い、工夫して強弱を変えて弾く。

5 曲の様式、作曲者の意図を大事にして弾くが、その時代を認識し、理解して今のピアノではこういう演奏方法ではないかという自分の意思をはっきりもって弾かないと、他の人には伝わらない。

6 対位法の場合、拍頭がわかるように、はっきり弾くが、アクセントではなくメロディが追いかけっこしているという意識を持つ。


以上の結果、音符以外何も書かれていない不完全にも見える楽譜で弾くには、その解釈の仕方が統一されていればよい、という秋山先生のお考えを伺った後、各曲に沿った練習及び演奏にあたっての注意やポイントを詳しくお話し頂きました。

秋山先生、有意義なセミナーをありがとうございました。

Rep:横浜バスティン研究会 須山 直子
 

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