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2016年5月21日(土)にて関野 直樹先生をお招きし、「リストの超絶技巧からピアノ奏法を読み解く ‐自分の身体との対話‐ vol.3」という題で講座が開催されました。
ハンガリー在住、リスト音楽院で研鑽を積まれ、そこから得た体の使い方を細かくレクチャーする講座の第3回目、最終回。
今回は、今までのレクチャーの復習とともに、それをふまえての公開レッスンでした。「スケルツアンド/スカルラッティ」「タンポポがとんだ/平吉毅州」「グラドウス・アド・パルナッスム博士/ドビュッシー」「激流/カスキ」
指や手首の使い方を学んだ直後、そのままそれを応用して説明してくださり、インプットされたものを、すぐアウトプット、実践的に落とし込むことができる内容でした。生徒さんたちも、とてもわかりやすく、細やかな指導で、みるみる変わっていくので、楽しかったそうです。
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後半は、お待ちかねのプチ演奏会。今回は、リストの超絶技巧練習曲と同じ題名(ラカンパネラや鬼火、英雄など)の曲が、同時代作曲家、ブルクミュラーの練習曲にもあることから、そのさわりをご披露くださいました。そして、特別に、生徒さんのリクエスト、「ラ・カンパネラ」を、「もっとそばで聞くといいよ」と、演奏を真横で聞かせていただくことができました。「ノクターン遺作/ショパン」「ラプソディ・イン・ブルー/ガーシュイン」と、ステキな曲が続きました。息遣いから、早い指の動き、こんな間近で、ピアニストの演奏を聞く機会などそうないですから、皆さん大興奮(笑)でした。
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3回に分けてのセミナーでしたので、前回の復習をしながら、じっくりとそして、実践的にやっていただけて、ゆっくり落とし込むことのできるセミナーだったと思います。全3回を通して、少人数を生かして、間近で先生の演奏をきけたこと、セミナーの直後に、学んだことを踏まえて演奏をきけたこと、こういう機会を頂けたことは素晴らしい時間でした。関野先生の真摯な姿勢に感謝、ありがとうございました。