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2016年3月14日(月)沖縄県浦添市ベッテルハイムホールにて赤松 林太郎先生をお招きし、「2016年度ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲セミナー」が開催されました。
今年は講師に赤松 林太郎先生にお越しいただき、A1級から D級までの全曲を4時間の講座時間の中でみっちりと演奏と共に指導法やテクニックの問題点や様式について伝授していただきました。
講座の冒頭で、時代の歴史的背景をしっかり深く説明されて、それがバロック・クラシック・ロマ ン・近現代の時代別の様式的演奏につながっていく事がよくわかりました。
A1級の小 さな生徒さんが演奏する曲の中でも、とても丁寧な説明をふまえて演奏していただき、沢山の大事な エッセンスを伝授していただきました。
「舞曲のテンポ感の設定」「音色と発音」「音量のコントラスト」「拍感」
「音価のコントロール」「休符に表情をみせる(表現力がぐんと変わる)」
「題材の書かれた曲はタイトルがすべて!!」「立体感」「様式感」
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沢山のエッセンスの中でも、特に「様式感」についての説明と提案がとても印象的で、その時代にあった舞曲のテンポ感の設定や、その時代背景や作曲家の意図とする表現にあった音色やハーモニーの表現の工夫、ペダリ ングの工夫などが、様式感の説明と共にとても理にかなった説明で、納得のいく満足感のある講座となって いました。
後半のC級・D級の曲の説明でもA1級とB 級で説明された事がすべてつながって、大きな曲として幅広く表現さ れていく事と、その中に高度なテクニックが必要である事がわかりました。モーツァルトの演奏で大切なパールストーンの音色、ショパンで大事なペダリング、その他の曲でも音につやを与えるペダルの工夫な どを先生の素晴らしいテクニックと音色の演奏で断片的に感じる事ができました。
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会場に集まった指導者の先生達からも、とても知性あふれる素晴らしい講座であった事を多くの方からお話いただきました。 この講座で深くお伝えしていただき勉強した事、感動した事をこれからの指導にしっかりと反映していきたいと思い ます。
赤松 林太郎先生、沖縄までいらしていただきありがとうございました。