9月24日(木)、沖縄メディアアートセンター(oMacオーマック)スタ ジオにて2002年特級 グランプリ・田村響さんを含む、数々のコンペティション優勝・入賞者をご指導されている深谷直仁先生をお迎えして『良い練習・悪い練習』が開催されました。
講座では、実際の深谷先生の幼児から小学校6年生までの生徒さんが現在練習している曲の例が配布されましたが、まず参加者全員が驚いたことは、生徒一人一人の圧倒的な曲数の多さでした。例えば、年中の生徒さんでグローバーやバスティンなどの導入書から36曲、小学校2年生で、音階の練習全調、ソナチネ全楽章、他21曲といった曲を練習しているのです。そして驚くことはこれらの課題は、生徒さんにはストレスなくこなせているとういう点です。
先生は幼児の特徴として短い集中力と、基礎力不足、忘れるのが早いことを挙げられ、複数の導入書を取り入れて、今できることを大量に、そして繰り返し指導する大切さを教えてくださ いました。
トンプソンやバスティンといった身近なテ キストを例に、"5指列"の練習を幼児期に大量に練習させることで、基礎力をあげていくなどの指導法は大変勉強になりました。
小学校高学年から大人の練習では、短期?長期の目標を設定して練習することの大切さと、先生独自の『練習指数の計算式』も教えていただきました。
幼児から大人まで共通して『良い練習』へつなげるには、まず自分の中にお手本(判断基準) を作り、そして、そこからの反復練習することによって、リラックスして自信をもった演奏へもっていくという過程が大事だということを学びました。
また、良質な音楽との出会いによる感動経験は、良い耳や心を育て、結果的には『良い練習』につ ながるということでした。
講座の後半の参加者からの質問コーナーでは、たくさんの質問があり、参加者のレッスンで実際に困っていることや、指導法などに詳しくお答えくださいました。また、ブルクミュラーや、インヴェンションから一部を抜粋して、具体的な練習方法なども時間いっぱい先生にはご指導いただき、参加者にとって大変充実した講座となりました。深谷先生、貴重なお話本当にありがとうございました。