5月25日、日響楽器池下店2階ホールにて、平間百合子先生による「耳と心を研ぎ澄まそう~小さな違いに気付いて感動を音に~」というセミナーが開催されました。会場は熱心な指導者で満席となり、平間先生のチャーミングなお人柄と、楽しいお話に夢中になり、あっという間の2時間となりました。
小さなことに耳と心を研ぎ澄まし、五感を働かせることは全て音楽に通ずる、というお話から始まり、平間先生が普段心がけている事として、いくつかのことをお話し下さいました。
◎楽譜をよく読むことの重要性
楽譜に書いてあることは忠実に守る。
しかし、それに息を拭き入れるのは生徒自身であるということを忘れないようにする。
◎想像力を膨らませることの大切さ。
・生徒を支配してイメージを押し付けないようにし、一緒に想像を膨らませる。
・このためには子供に夢中になって何かをさせる経験が必要である。
・理想とする演奏の正反対の演奏をしてみせ、本当に美しいものに生徒自身に気付かせる。
・小さなことに心を震わせることができることが大事である。
◎どうやって弾いたら良いのか、生徒自身から引き出す。
初めは字を覚える時のように、生徒に先生の演奏を真似させる。それができたら手本なしで弾かせる。そして、心を入れて弾けるようにする。
このように、未来を見据えて指導していく。
また、これらのことをする為のテクニック、指導方法のアイデアをたくさん教えていただきました。最後に、今年度のコンペ曲をいくつか取り上げ、ペダルの使い方のコツ、同音連打の弾き方、表情の付け方など、演奏と共に解説していただきました。
平間先生のお話を聞かせていただき、生徒への言葉がけの仕方、子供の心の世界を引き出すことの重要性を学ぶとともに、指導者自身がまず、常日ごろ耳と心を研ぎ澄まし、感性を磨くことが必要であると感じました。
平間先生、素敵なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。