【実施レポ】初めが肝心!導入指導のコツ(渡部由記子先生)

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2015/02/16

150209名古屋_渡部1.jpg2月9日、日響楽器池下店ホールにて渡部由記子先生をお迎えして、2014年下半期ピアノ指導法シリーズセミナーの最終回、初めが肝心!「渡部由記子流」導入指導のコツ~初歩から音楽的に!耳を育てるピアノレッスン~講座が開催されました。2014年のコンペで全国一位となる13名の生徒さん、過去25年では314名を全国決勝大会に送りだされた先生とあって、知名度は抜群。会場は、びっしり超満員となりました。

私の辞書には「怒る」という文字はありません、とおっしゃる先生。穏やかでゆっくりした話し方は、心の深いところまで沁み込んでくるようでした。

ピアノレッスンは生徒を上達させることだけが目標ではなく、「自立した人間になる」「目標を達成する力を身につける」ことが大切、との理念を言葉を尽くしてお話されました。うさぎとかめの話にたとえて、他人と比べるうさぎ的人生ではなく、昨日までの自分と比べるかめ的人生。ピアノは幸せのためにあるもの。それには困難に立ち向かう勇気(強さ)が必要。その強さを育てるためにレッスンがある。

レッスンでは、小さな成功体験を積み重ねることが大事。ほめることには絶大な効果があり、生徒はほめられると、ほかのところもほめられるよう努力するようになる~教師は次のステップを示す、という好循環が生まれる。大きな山も、小さくして一歩ずつ確実に登ることが大事。 また親も教師も決して決めつけないこと。それをすると子供はそこまでしか伸びない。ことばかけがいかに大事か。人は言葉で変わるそうです。

後半はピアノを弾きながら説明。渡部先生の著書「魔法のピアノレッスン」「ハノン」等が取り上げられました。「オルガン・ピアノの本」のような導入段階からすでに拍感、バランスなど音楽を教えていらっしゃいました。ただしひとつずつ、1小節ずつ。できるまで決して先に行かない。本当にかめのようにゆっくり確実に。

その日家に帰り、「ほめる!」「一歩ずつ!」と心してレッスンをしようとしましたが、何と難しいこと。生徒ができるまで待てなくて、要らない言葉ばかり出てくる私でした。

ピアノだけに留まらず、人生に通じる珠玉の言葉が語られた、濃密な講座でした。最後に、人生は今日が始まり。人は変わることができる!と力強いメッセージをいただきました。渡部由記子先生、ありがとうございました。

(Rep:ピティナ名古屋支部 森崎一子)


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