2014年12月19日、横浜市栄区民センターリリス音楽ルームにて【秋山徹也先生アナリーゼシリーズ第2回】を開催いたしました。バッハインヴェンション&シンフォニアを題材に、各曲の構成とそれに相応の演奏を考察していくという内容です。長期にわたる連続講座としての第2回目も、講座に対する関心と興味は深く、初回を上回る参加者数でした。
まず始めに20分ほど前回の復習としてフーガや対位法全般の考え方についての講義の後、インヴェンション13番、シンフォニア6番のアナリーゼをしていただきました。インヴェンション13番はコンクールでもよく演奏される曲です。ゼクエンツが多く出てきますが、クライマックスに向かってテンションを上げていくか、嬉遊部として扱うか、また同じゼクエンツでもチェンバロの2段鍵盤として音色の違いを出す等、反復のブロック毎にどうやって変化をつけるか、様々な演奏法を考える上でとても参考になりました。そして、順次進行の多いなめらかな動きのシンフォニア6番と共に、フレーズ毎に細かく的確に解説して下さいました。
応用編としてはバッハコンクール課題曲から「プレリュード」(ツィボーリ)、「ポロネーズ」(L.モーツァルト)、「春」(W.F.バッハ)のアナリーゼ。こちらはシンプルな小曲とはいえ、意外なところに対位法の伏線があり、様々な解釈を考えることが出来ました。
ピアノ指導者の参加が多い中、興味深かったのは、子供がインヴェンションを弾くようになったけれど難しくて理解できないので、私も勉強したくて来ましたと遠方からご参加のお母様が何人かいらした事です。これからも続けたいとのことでした。またある指導者の方は、自分では分かっていてもなかなか生徒に理解できるように伝えられなかったが、これからは説得力のある指導ができますと喜んでいらっしゃいました。このように、ベテランの指導者から一般の方まで幅広く応えて下さる先生の講座はこれからもとても楽しみです。
1月27日(火)開催の第3回は、インヴェンション3番シンフォニア7番、そして応用編は、神奈川音楽コンクール課題曲より、クーラウのソナチネ2曲を予定しております。先生は復習を交えながら丁寧に進めて下さいますので、これまでの講座を逃した方も参加なさってみてはいかがでしょう。
(Rep:ピティナかまくらの森ステーション 大山ナオコ)