11月10日(月)日響楽器池下店にて、舟橋三十子先生をお招きして「名曲のスタイル分析」セミナーを開催致しました。「音楽の形式とは何か?」からお話は始まり、動機、2部形式、3部形式、音階、変奏曲形式、調性とイメージ、ロンド形式、ソナタ形式、ロンド・ソナタ形式、作曲と様式、カノンとフーガ、その他いろいろな曲種、舞曲、音楽のスタイル以外の分類、作曲の技法...と、盛りだくさんの内容であっという間の2時間でした。
どれもこれも印象に残る内容のものばかりでしたが、交響曲第5番「運命」の第1楽章の冒頭を使った動機についての説明は特に印象に残りました。この曲名はベートーベンが「運命がこのように戸を叩く」と言ったとの逸話からきているそうですが、この「ソソソミ」のノックの部分こそが動機であり、音楽を構成する一番小さい単位の動機が、発展し小さな段落、「小楽節」となり、この小楽節こそが楽曲を構成する要素のひとつ=主題(テーマ)であることなど、楽譜を使いながら分かりやすくお話して下さいました。普段耳慣れたこの曲も、「ノックの動機」が各楽器に受けつがれながら、いたるところに形を変えて散りばめられ何度も繰り返されて、曲が進行していくことを理解して曲を聞くか、ただぼんやり聞くかではかなり違った聞き方になる気がしました。この他にも、カノンとフーガの違いも登場人物にたとえて分かりやすく解説して下さり、会場中が夢中になって先生のお話に耳を傾けていました。
曲の仕組み、成り立ち、構成などを知っていると、より曲を理解し、楽しむことができると実感するのと同時に、さらに勉強をしていきたいという気持ちになりました。
舟橋先生、とても素敵なセミナーをありがとうございました。
(レポート:ピティナ名古屋支部 林 公子)
★次回セミナー告知★
渡部 由記子先生による
【初めが肝心!「渡部由記子流」導入指導のコツ-初歩から音楽的に!耳を育てるピアノレッスン-】
◆日時:2015年2月9日(月)10:00-12:00
◆会場:日響楽器池下店 2階ホール
◆受講料:PTNA会員:3,000円/一般:3,500円 ※シリーズ講座 4回通し券:10,000円
◆内容:ピアノの導入の時期は、リズム・読譜・両手奏など、指導者として悩むことが多い時期です。また、小さな子どもを長く集中させることや、指示を理解させるのはとても難しいことです。この講座では、読譜を含むソルフェージュ力のつけ方、効率の良い曲の仕上げ方、レッスンでの指示を理解しているかの確認方法など、自信をつけさせるほめ方・導き方をお話します。ポイントは「これなら弾けそう」と思わせて、やる気を持たせることです。
8小節~24小節の小曲を例に、音楽の基本を教えるところから、「弾けたら終わり」ではなく、音楽的に仕上げていくまでのステップを丁寧に解説していきます。
♪ 使用テキスト:
「渡部由記子メソッド3 魔法のピアノレッスン『導入指導編』~両手奏と読譜のコツ~」
「渡部由記子ブックス1 やる気を引き出す 魔法のピアノレッスン」
【参考テキスト】
「渡部由記子メソッド1 魔法のピアノレッスン「指導実践編」~魔法のノートの作り方~」
「渡部由記子メソッド2 魔法のピアノレッスン『基礎指導編』~もっと効果が上がる!ハノンの使い方~」
「渡部由記子メソッド2 生徒版 魔法のピアノレッスン『ハノン』~耳とテクニックを育てる60曲~」
「渡部由記子ブックス2 魔法のピアノレッスン コンクールで育つ『生きる力』」 定価1700円+税(ヤマハミュージックメディア)
◆お問い合わせ先:ピティナ名古屋支部 TEL: 052-253-7192
※WEBからのお申し込みは こちら をクリックしてください。