9月29日(月)沖縄メディアアートセンター(oMacオーマック)スタジオにて、田中巳穂先生によるピアノセミナーが開催されました。今回のセミナーは、「ポリフォニー導入講座~確実にインベンションにつなげるために~」と題された講座で、プレ・インベンションの楽曲を取り上げながら調性の性格、音程、拍の話等、指導者として再確認すべき事柄に加え、さらに掘り下げた視点からバロック音楽についてご教授頂きました。
バロック音楽の表現は個人的な感情というよりもむしろ自然への、神への賛美である。 ロマン派の音楽には感情の起伏や揺らぎがあることに対して、バロック音楽は奏者に委ねられる部分が多い。バロック時代当時は楽器の構造から強弱を出すことができなくても、音の長さや音の幅(音程)に意味を持たせることにより音楽に豊かさを与えることができた。故にバロック音楽は言葉の延長線上に音楽がある、という「調性の中で起きている音と音の間のドラマ」についてプレ・インベンションの楽曲を演奏されながら説明されました。シンプルな旋律の中には奥深いドラマがあるのだということを再認識しました。
プレ・インベンションいう小さな曲を指導していく中で、探究する楽しみ、発見する楽しみを忘れず、その楽しみを生徒と分かち合いながら、今後も指導に励んでいきたいと思いました。バロック音楽の根本的なものを再確認・再認識させられる素晴らしいセミナーでした。
(Rep:ピティナ沖縄支部 上地恵美)
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