【実施レポ】日本バッハコンクール課題曲セミナー(石井なをみ先生)

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2014/09/24

WEB140908toyama_ishii2.jpg9/8(月)開進堂楽器さんの楽器センター富山にて、石井なをみ先生をお迎えし「日本バッハコンクール課題曲セミナー」を開催致しました。県内はもちろん、お隣の石川県からも熱心な先生が沢山集まって下さいました。先生は幼児A、Bから中学Aまでの課題曲を一曲ずつ演奏して説明して下さいました。

今回の課題曲の中で新しく出版された「バロック白楽譜I、II、III」の中から選ばれた曲が9曲あります。この本には指使い、アーティキュレーション、強弱記号、速度記号など何も書いてありません。元々バロック期の作品にはそのような記号はなかったのですから、楽譜から色々読み解く事、自由に発想する事が必要になってきます。先生はなぜこの本を作られたのかをお話しされました。

WEB140908toyama_ishii1.jpgそれで今回は小学1・2年Aの課題曲「学生歌(フレ)」を取り上げて、実際にみんなで楽曲を分析してみました。まず何調か、和音記号をつけてみます。次に形式を見つけフレーズを書き込みます。このフレーズの付け方でもう既に何通りもの意見が出てきます。そして指使いを考えます。きっとどの先生も教室の生徒さんの顔が浮かんでいたと思います。○○ちゃんならこの指使いで・・なんて思った事でしょう。これも何通りも出てきました。生徒さん一人一人と向き合って考える事も必要だと言う事ですね。12小節の小さな曲ですが、皆さんどんどん熱中して、考える事がおもしろくなっていきました。 ほとんどの場合、タイトル(舞曲なら尚更)、調子、拍子をみるとテンポ設定が決まってきます。どんな和音進行になっているのかな、どんな感じの曲なのかなとイメージを持ち、色などに置き換えてみる事で各フレーズのキャラクターがよりはっきりしてきます。転調の部分ではキャラクターがどんな風に変化したのか明確にする事も大切です。もちろん拍節感を持った演奏が必然です。日本人は技術から入ってしまう傾向があるそうですが、欧米の方はまずは考えてどんな風に弾こうか、どう言う曲にしようかと音楽的観点から入って行くそうです。私達日本人も幼児期からこのような訓練をしていけばもっと音楽が立体的になっていくのではないかと石井先生は提案されます。

富山地区大会は全国トップバッターの11月2日(日)北日本新聞ホールにて開催予定です。申込み締切は9/30です。この機会に生徒さんと一緒にバロックの曲、バッハの曲により深く向き合ってみたいと思いました。石井先生の目指す演奏、生徒と一緒に音楽を作りあげていく指導者としての役割の大切さが伝わって来る2時間でした。先生、ありがとうございました!

(Rep:ピティナ富山支部 平井奈緒美)


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