【実施レポ】音楽総合力UPワークショップ2014 第5回 篠崎 史紀先生

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2014/09/12
 
【実施レポート】音楽総合力UPワークショップ2014
第5回 2014年9月3日(水) 篠崎 史紀先生
「コンサートマスター」という仕事


NHK交響楽団第1コンサートマスターとしてご活躍中の篠崎史紀先生による第5回音楽総合力アップワークショップを開催しました。
講座は受講者とのディスカッションを中心に進み、「コンサートマスター」としての仕事内容、指揮者・オーケストラに対して意識していること、クラシック音楽に対しての向き合い方から指導についてまで、話題は多岐に渡りました。
演奏においては、作曲家に対して「再生できる音楽というものを遺してくれたことへの敬意と感謝」を持ち、「原型に忠実である」ことを常に意識されているそう。そのほか「欠点を無理に直そうとせず、長所を伸ばす指導」など、篠崎先生の言葉に受講者は大きく頷き、共感を表していました。
講座の最後には、多喜靖美先生をピアノに迎え、篠崎先生ご自身が編曲されたチャルダッシュなどのアンサンブルを披露。コンサートさながらの拍手喝采で終了しました。


<受講者インタビュー>
瀬戸章子先生(指導会員)

学生時代に指導を受けていた先生は、あまり具体的な注意をされない方だったのですが、今日篠崎先生が「好奇心が努力のエネルギー」と仰っていたことで、今になって「あの時のことは、こういうことか」と改めてわかったような気がしました。手取り足取り教えるのではなくて、生徒に考えさせ、自発的に作曲家や曲の背景について調べたり、「どうしたらいいのか」を苦労して自分で求めさせる指導も大切であると感じました。教室には、作曲家の伝記を置いたり、作曲家の好きだったもの、などの雑学を混ぜながら教えたりしているのですが、これからも生徒の好奇心に繋げていけるように努力したいと思います。
また、今日は「コンサートマスター」の仕事についても分かり易くお教えいただきました。演奏のために作曲家や曲目のことを深く知ったり、指揮者のプロファイリングをしてみたり...と色々お話いただきましたが、ピアノの練習に繋げて考えてみたら、オーケストラは自分。自分が自分の「コンサートマスター」になればいいのだな、と思いました。


中川さとみ先生(正会員)

クラシックは「再生伝承文化」という言葉が一番印象に残りました。今はCDやYouTubeでも気軽に音楽を聴くことができますが、出来上がった音楽・演奏だけではなく、作曲家が示した「原型」を知ることが大切、ということには共感しました。また、「欠点は直さず、長所を伸ばしてカバーする」という指導方法についても、深く納得し、思わず自分の指導を振り返りました。振り返ってみると、「ここが素晴らしい!」と褒めるよりも、「悪いところを直す」ことに注目してしまっているなと反省しました。もう一度、「褒める」ということを再認識しなければならないと思います。
他楽器とのアンサンブル・室内楽についても、篠崎先生はおすすめされていましたね。「そんなのできないわ」と遠慮してしまうのではなくて、どんどんチャレンジしていきたいし、周りにもおススメしていきたいと思いました。

おまけ♪中川先生の勉強法 お話をうかがった中川先生に、「ワークショップノート」を見せていただきました。
ワークショップ1年間で1冊のノートを作成し勉強しているそうです。
ノートには、年間のスケジュールとセミナーレポート、そしてメモがびっしり...!毎回帰宅後に、メモを清書して、頭の整理。清書したノートとともにいつでも手に取れるように、ピアノの上に置いているそうですよ。

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