第4回 2014年7月23日(水)
廻 由美子先生
廻 由美子先生
現代音楽に学ぶ~しなやかな発想と身体性
ピアニストの廻由美子先生をお迎えし、第4回音楽総合力アップワークショップを開催致しました。
先生ご自身の経験談、演奏や体験型のワークショップを交えながら現代音楽への扉を開いた2時間でした。
「現代音楽」というと「奇を衒うもの」と思われがちですが、古典やバロックなどの作曲家と「チェーン」のように繋がってできているといいます。講義のテーマにもなっている「しなやかさ」とは、「知らないものを拒絶しない」こと。「未知のものに対して尊敬の念を持ち、常にオープンな姿勢で向き合う」廻先生のその姿勢は受講者にも伝わり、笑顔の絶えない講座となりました。
<受講者インタビュー>
谷藤祥子先生(指導会員)
廻先生の印象は、明るくポジティブでエネルギッシュ。最近は忙しくしていたので今日は来るかどうか迷っていましたが、来て本当によかったです。 講座の中で廻先生は音楽に対して「自由に」と繰り返し仰っていました。自分の指導を振りかえった時に、子どもがピアノで遊んだり、何かレッスンと違ったことをしようすると頭ごなしに「ダメ」と叱ってしまっていましたが、それは、子どもの持つ「音楽に対する欲求」を抑え、芽を摘んでしまっていたのかもしれない、と気付かされました。「楽器は無口だから、(演奏して)喋らせてあげる」と仰っていたこと、生徒にも伝えてあげたいですね。きっと生徒の演奏の仕方が変わってくると思います。
安倍美穂先生(正会員)×岡崎有美子先生(指導会員)×田中眞寿美先生(指導会員)
- 安倍先生
- 今日の講座はレッスンに活かせることが沢山ありました。十二音技法は、自分が作曲をする中で正直敬遠していた所がありましたが、廻先生が「あくまでルール」と仰っていたことで、少し身近なものに感じました。
- 岡崎先生
- 「音楽を身体に入れていく」と仰っていましたが、先生はまさにそれを体現していましたね。ハッピーオーラを常に纏っている感じ(笑)。開放されていて、何でも受け入れていく姿勢が滲み出ていたように思いました。
- 田中先生
- 「音楽=総合パフォーマンス」という印象になりましたね。横を向いて弾いたり、歩いたり、楽譜を歌ったり。姿勢正しくピアノの前に座ることで、身体が固くなってしまう、というのも納得しました。
- 岡崎先生
- 楽譜を歌うときに、「音程」ではなく「音形」を見る、というのは私にとって新しい考え方でしたね。全く馴染みがない現代音楽の譜面なのに、声に出してみると「もしかしてできるかも?」と身近に感じられました。
- 安倍先生
- 完成した譜面だけを見ていると、「こんなのできない!」と思うものでも、声に出してみたら「この部分、ぼくだったらこっちの音にする」などと言い始める生徒もでてくるかもしれないですね。
- 田中先生
- こうしたことは、今日のように自分で体験したからこそ分かることですよね。講座を通して現代音楽に一歩近づけた気がします。
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