2013年5月26日(日)15時30分より八王子市南大沢文化会館交流ホールにて、多喜美穂先生によるレクチャー「クラポップ・パーティ ワークショップ」が行われました。
「クラポップ」とは、クラシックとポピュラーの両面から、音楽の楽しさやすばらしさを体感しようというコンセプトの言葉だそうです。多喜美穂先生が代表を務められるalegria多摩南ステーションでは、このクラポップで指導者の音楽観を広げていくことを目的に、様々な音楽体験を提案していかれるそうで、その第一弾としてのワークショップでした。
ワークショップは、ドラムの大澤基弘先生、エレキベースの村井俊夫先生をお招きし、普段は
クラシックを中心に学んでいる4名(小学生1名、大人3名)が、ドラムとベースを加えた
ピアノトリオのアンサンブル体験をするという公開レッスン形式で行われました。
私をはじめ聴講者は、ポピュラーに興味はあるが、どのように指導するか解決策を見いだせず
にいる指導者や、ポピュラー演奏にいまひとつ自身が持てずにいる方などでした。
多喜先生ご自身もクラシックを専門に学びご指導される中、他のジャンルの楽器の方との
アンサンブルをする機会があり、ピアノという楽器の可能性の広さに気づかれたとのこと。
そこから学ばれた経験からのお話は、ポピュラー専門用語ばかりでなく、クラシック用語
からの説明も加えられ、とても理解しやすいものでした。
4曲のモデルレッスンでは、それぞれで説明に重点をおかれている内容が少しずつ違って
いたので、大変わかりやすかったです。特にアドリブの作り方、ポピュラーピアノの譜面の
中にある隠れた他の楽器の役割、ラテン、スイングなどのリズムの違いなど、ドラムの
大澤先生の実演も交えながらの説明で大変よく理解できました。
また、ピアノトリオにおける演奏の基本パターンなどもモデルレッスンでの音を聞きながら、説明を受けることができたのも大変有意義でした。これまで「アドリブ」で適当に行われていると思っていたことが、実はベーシックパターンだったことに気づけたことで、今後自分の聴き方も大きく変わるだろうと感じました。
ピアノ指導といっても、現在はいろいろなジャンルの指導を求められます。クラシックだけでなく、より幅広いジャンルを楽しんで勉強することで、多様化するレッスンのニーズに対応していけると思いました。これからスタートするalegria多摩南ステーションのいろいろな活動に期待しています。
(Rep:聴講者 青島律子)