2013年度上半期 ピアノ指導法 シリーズセミナーの第2回、菊地 裕介先生による「古典派の演奏ポイント ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンから」が、4月30日、日響楽器池下店にて開催されました。GW中にもかかわらず、会場は熱心な先生方で満員となりました。
今年のコンペの古典派課題曲を解説と演奏を交えながら進められました。
菊地先生にかかると、A1級の一見単純な曲が魔法にかかったように、多様な表現ができ、しっかりした構成をもつ曲に変えられていきました!
・この部分はオーケストラならどの楽器が受け持つか?
・スタッカートの扱いは慎重に。
・減七は重要。どこにも重心のない和音。
・メロディの再現は、回帰感、安心感。
・古典派はインテンポが基本だが、句読点など間は必要。
・曲の終わりをいつも遅くするのはやぼったい。インテンポで含みを持たせる
・音価は大事に。(休符を演奏することにもなる)
・ペダルは伸ばすことよりむしろ切るところが大事。 等々
・ハイドンはフェイント的要素を持つ。パントマイム(眉毛がちょっと上がる
位の)的なめまぐるしさ。
・モーツァルトはオペラを見ないと理解したことにならない。先生ご自身も
小学生の頃、お父様からグールドのバッハやモーツァルトのオペラのビデオ
を見せられたそう。
・ベートーヴェンは、さらに意志の力やロマン派的な要素が加わり・・で時間
となりました。
非常に明快なお話と心がおどるような楽しい演奏!まさに古典派の音楽の真髄に触れることができた幸せな時間でした。
菊地先生が示してくださった音楽のよろこびを、私も生徒に伝えていきたいと思いました。
(Rep:ピティナ名古屋支部 森崎 一子)
★次回セミナー告知★
秋山 徹也先生による 【演奏につなげるアナリーゼ 指導者に必要な分析力を養う】
◆日時:2013年5月27日(月)10:00-12:00
◆会場:日響楽器池下店 2階ホール
◆受講料:PTNA会員:3,000円/一般:3,500円/※シリーズ講座 4回通し券:10,000円
◆内容:"ピティナ・ピアノコンペティション課題曲アナリーゼ楽譜集"を手がける秋山徹也先生
による、分析から演奏につなげるアナリーゼの講座です。音楽の構造にふさわしい常識的な
表現方法を理解し、そのうえで自力で多様な表現をできる方法について考えます。
◆お問い合わせ先:ピティナ名古屋支部 TEL: 052-751-6161(日響楽器内)
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