~受講レポートからの声&事務局インタビュー~
2011年度は延べ7,946枚提出された"ピティナ・ピアノセミナー受講レポート。
全国各地の学びに積極的な指導者たちの生の声がびっしり詰まっています。
今回は受講レポートからの皆様のご意見を紹介するとともに、「若手指導者や地域の指導者に積極的に勉強の場に参加してほしい!」と、奮闘する実施事務局側の新しい取り組みもご紹介します。
- 今回講座を受けて一番感じたことは、曲を弾く前に私たち指導者がその時代の特徴や奏法を知り、そこで必要なテクニックや、色々な音色をどんどん勉強していく必要がある、ということです。(岡山県/30代 指導会員)
- 毎年課題曲セミナーの度に感じることですが、普段のレッスンの中でもう少し丁寧に、時代による違いを小さいうちから教えていかなければいけないと反省しました。4つの時代の曲を勉強することで余計に意識ができるので大変勉強になります。(岩手県/50代 指導会員)
- ピティナのコンペティションは四期の学習が素晴らしいと思う反面、なかなか教えきれず、そして生徒さんもついてこられないかな、と思っておりました。皆さんはどんなバランスで何を軸にして押していらっしゃるのか、私も色々と勉強してみたいと思っております。(宮城県/一般受講者)
- 「色々な曲を聴いて、どういうイメージをもってアーティキュレーションがつくのかわかるようになる」というのが印象に残りました。やはり、色々な曲に出会うことが大切だと改めて思いました。(青森県/30代 指導会員)
- 自分が指導するにあたり練習は大切だということを毎回子どもたちに伝えていますが、毎日練習している子はほとんどいません。いろんな子供たちや保護者がいて、心が折れそうになることが何度もありました。
音楽指導力とともに、保護者の協力が得られるようなコミュニケーション力も身につけたいです。(栃木県/20代 一般受講者) - 自分自身で自立した練習ができるよう教師もしっかりと勉強し、生徒を"より良い練習"へと導いていくことが、教師の役割であると深く感じました。(栃木県/20代 グランミューズ会員)
- バッハ・インヴェンションに入る前に、どの教材をどのタイミングでどのように使うかというのは、本当に教えていただきたいことだったので、今日の講座にでることができ、たくさん得るものがありました。教材選びの重要性を再認識しました。(愛知県/20代 指導会員)
私たちピアノ指導者が名古屋支部の運営を楽器店から引き継いだとき、かねてからの願いであった「名古屋支部セミナー委員会」を発足させました。一般的には新しい楽譜の販売につなげるために楽器店がセミナーを企画するケースが 多いようですが、名古屋支部ではセミナー委員のピアノ指導者を中心に企画しています。
名古屋支部セミナーの様子
ピアノ指導者は自分で自分を磨き続けなければならない職業です。指導者自ら「これをもっと勉強したい!」という気持ちを持ち、そしてその学びを実現するために、月1回セミナー委員会を開いて、講師や講座内容、そして今後どのように支部のセミナーを発展させていくかを活発に議論しています。
駆け出しの頃はどのような講座が聴きたいかアンケートを取るなど、試行錯誤の連続でした。最近はセミナー委員が講座の冒頭に挨拶や講師の紹介を担当したり開催レポートを執筆したりするようになり、ますます士気が高まってきています。委員が他の指導者に「こういう勉強をしましょう!」と呼びかけるパワーも強くなり、今では毎回90名前後がセミナーに集まるようになりました。
一人ひとりの指導者が「自分を磨こう」という気持ちを常に持ち続け、「自分を磨くためにセミナーに参加しよう」と思える構造をもっともっと広めたい、そう強く考えています。
自分の好きな時間に視聴できるのが魅力のeラーニング。
しかし、鹿嶋フリューゲルステーションでは、個々人で各コンテンツを購入した上で、あえて「皆で集まって視聴する」ことによりその学習効果を高めています。ステーションの谷藤祥子先生にお話を伺いました。
講座はやはり首都圏での開催が中心でなかなか足を運べないため、当ステーションでは以前から指導法のDVDを見て皆でディスカッションをする勉強会を行っていました。ピティナのeラーニングも大いに活用しています。個々人で各コンテンツを購入した上で日時を決めて集まり、同じ動画を皆で視聴しながらディスカッションを重ねています。
自宅で一人でビデオを見るだけでももちろん勉強になるのですが、疑問点をその場でアウトプットし、仲間と共有し意見交換することで、より理解が深まり視野も広がります。仲間の意欲に感化されることも多いですね。
さらに、「ピティナ・コミュニティ」のステーションブログで発信することによってこの取り組みが近隣のピアノ指導者の目に留まり、少しずつステーションの輪も広がってきています。
「勉強したい!」という意欲のある人が気軽に集まれる場を作ることで、共に学びながら切磋琢磨できますし、この勉強会がきっかけでステップに関わる指導者も増えているんですよ。