2010年3月21日、鳥取県倉吉市内の倉吉交流プラザ2階
視聴覚室ホールにおいて、2010年度ピティナピアノコンペティション課題曲セミナーが開催されました。
講師は鳥取でもすっかりおなじみの人気ピアニスト、
黒田亜樹先生です。
課題曲の解説もさることながら、ぜひ、黒田先生の生演奏を
たくさん聴かせていただきたい、という鳥取県支部会員の先生方の
強いご希望で、今回はじめてトークコンサート形式のセミナー開催となりました。
さらに、前年までは課題曲セミナーはピアノ指導者や大人を対象に企画していましたが、
今回は子供たちも参加可能といたしました。
ミラノから帰国されても、演奏活動や講座で超ご多忙な黒田先生に対してなんとも
注文の多いわがままな鳥取県支部の企画発注、にも関わらず、指導者、保護者、子供たちと
立場の違う受講生がそれぞれの理解力、鑑賞能力で、感じたり楽しんだりできるナイストークと、
解説を反映された素晴らしい演奏に、来場者大満足のセミナーでした。
今回の講座で特に興味深かったのは、各級ごとの解説ではなく、A2級からD級まで、
4期を時代ごとにまとめて解説していただいたことです。
時代背景や作曲家については共通するお話がたくさんあって、その中で音の少ない初級から
難易度の高い級のものまでを次々に解説、演奏していただいて、新鮮な発見がたくさんありました。
各時代における楽譜の見方や演奏のスタイル等の独特な共通項についても、黒田先生の
ご経験やエピソードを交えながら、わかりやすくお話していただき、スタジオトークショーのような
雰囲気で、会場は終始和やか、そして先生の演奏が始まりますと、場内に緊張感が漂っている
感がありました。
受講者の皆様からたくさんの感想をいただきましたが、その中から今回の講座の楽しさが
よく伝わってくるものを紹介させていただきます。
♪ 「ピアノは素人です。いつもは我が子の課題級が終わると退屈で、居眠りしながら聴いたり、
中座して帰路についていましたが、今日は次の時代のお話と演奏が始まるのが楽しみで
ワクワクしました。」
♪ 「A2級の可愛い近現代曲、作曲家はこんな和音を頭の中で鳴らしたかも知れない、って
お話をされたあとに見事なジャズ和音とリズムをつけて演奏されて、感激!」
♪ 「邦人作品、作曲者の生の声を伝えていただいて曲を身近に感じました。」
等など・・・。 ≪クロアキマジック≫に魅了され、あっという間に2時間半がすぎてしまいました。
なかなか学びの機会の少ない鳥取県ですが、ピティナのセミナーを今後も企画させていただいて、
音楽的な刺激を皆様と共有したいと願う支部事務局です。
黒田亜樹先生、ありがとうございました。
(Rep:ピティナ鳥取県支部 新田恵理子)