2009年12月7日(月)、講師に石井なをみ先生をお迎えして
金沢ステーション講座 「楽しくなければ続かない!やれば出来る!自分から進んで練習したくなる(秘)スーパーレッスン術」を開催いたしました。
タイトルを見ただけで是非受講してみたい!と思わせる興味津々の講座でしたが、実際に石井先生のお話を伺ってみると、ザルツブルグに留学された時に経験されたことから会得された様々な引き出しから次から次と繰り出されるレッスン術に、メモを取る手が休まらないほどの充実した内容でした。
その一部を報告いたしましょう
♪ 生徒の主体性を伸ばすには・・・・
年齢の低い生徒には「コーチング」より「ティーチング」が多いレッスンとなるが成長するにつれて「コーチング」が重要となってくる。つまり生徒の内面を引き出し、積極的にレッスンに参加させるために、勉強している曲の"難しさ"や "良さ"を自分で発見させる。
そのためには耳を育てることが大切であるが
(1)弾く前にイメージして (2)発音した瞬間に聴いて (3)音が伸びて消えるまで聴きとおす
3段階が必要。
また、その音楽の理想とするところをレッスンで一緒に少し弾いてあげて目的意識を
持たせることが大切。日本のレッスンで不足しがちな、移調できるソルフェージュ能力を
身につけさせることにより暗譜も早く確実となるだろう。
♪ メカニックとテクニック
メカニック、いわゆる運動能力はハノンやツェルニーでまず引き出しを作る。
そしてテクニックを具体的な曲を使って、型にはめていく
(例)バッハ インヴェンション 第1番 第3関節からの指だけで弾く奏法
第4番 手首を柔軟にして回す奏法
第8番 肘からのスタッカート奏法
ショパン プレリュード 第4番 アフタータッチの練習
第20番 重心を下にしての脱力の練習
ライグラフ教授のメソードなどにも言及されながらの高度な内容ながら、先生の大らかで温かな
お人柄があふれる魅力的な語り口で、わかりやすく大変ためになる講座でした。
終了後も受講生からテキストの進め方などの具体的な質問が次々と出され、ホットな2時間
となりました。
(Rep:ピティナ金沢ステーション)