春畑セロリ先生の<連弾のススメ-連弾パーティーをしよう->の講座が2009年9月10日(木)東音ホールにて行われました。
まず、春畑先生がアレンジされた「バッハ連弾パーティー」「モーツァルト連弾パーティー」「ベートーベン連弾パーティー」(音楽之友社)の三冊の楽譜についてのご説明がありました。
編曲にあたっては、それぞれの作曲家ごとに違う御苦労があったそうです。 「ベートーベン連弾パーティー」ではなんとシンフォニー1番から9番をリレーして、全楽章を順番どおりに原調で全37曲つなげられたとのこと。
それから実際にそれらの楽譜を使って、参加者が連弾を体験しました。
ベートーベンの「運命」の、かの有名な出だしでは、8分休符からふたりそろって入るのが意外と難しかったり、モーツァルトのメヌエットでは片方のパートの演奏者を入れ替えてみると全然ちがう雰囲気になったりと、連弾ならではのむずかしさとおもしろさを発見することができました。
連弾の指導には指揮者のような音楽解析能力が必要とのこと。
ふたりの演奏者の感性と個性をそれぞれ判断し、尊重し、育てていくというのは、むずかしいけれど、音楽を作っていく楽しさを味わえるとのことでした。
後半では「モーツァルト連弾パーティー」のなかの名曲メドレー(大勢で順に弾く、ぐるぐる連弾)や今年6月に発行されたばかりの楽譜「いっぽんでもごちそう」(音楽之友社)の2組曲のうちのひとつ、5人5本指連弾の演奏の動画を見せていただきましたが、その5人がひとつのピアノに押し合いへし合いの演奏法には驚きました。
間もなく春畑先生書き下ろし作品連弾曲集「パペット・レボルーション」(音楽之友社)も発刊されるそうで、春畑先生の多彩な著作作品を通じ、ピアノ連弾の新しい可能性に触れることのできた2時間でした。
(Rep:東京音楽教材研究会 多部田玲子先生)
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