≪J.S.バッハ≫の不思議発見
★調性の秘めた背景
★数字の謎?
インヴェンション全15曲の中から、解き明かします!
毎年大好評の武田真理先生による作曲家徹底研究講座が
今年はなんとも興味をそそる タイトルで開催されました。
(5/29 名東文化小劇場 名古屋中央ステーション主催)
県外からの聴講者含め90名余の熱心な指導者が集まり、真剣に聞き入っていました。
今までにない新しい視点のバッハについての講座を!!と名古屋中央ステーション 代表 渡辺泉先生より武田真理先生への依頼により生まれたこの講座はおなじみインヴェンションから300年余の時空を超えて時代、思想、習慣、当時の音楽背景からも考察し、同時に現代のピアノでいかに演奏すべきか、また演奏するにあたりテクニック までに及ぶ、大変奥深く、驚異的な内容の講座でした。
これは具体的な解説とともに武田先生による素晴らしい演奏で再現されたことが大変印象的で、バッハの音楽を通じた深い理解につながっています。
講座からバッハへの新しい発見がたくさんあり、会場は感嘆の表情であふれ湧いて いました。
不思議発見の切り口を一部ですがご紹介します。
★現在のインヴェンションの曲順と異なりプレアンブルムの番号は以下の順である。
1.4.7.8.10.13.15.14.12.11.9.6.5.3.2.
★数字の謎?
当時は数字合わせが流行っており様々な例が紹介されました。
A=1 B=2 C=3 D=4 E=5 F=6 G=7 H=8
I、J=9 K=10 L=11 M=12 N=13
例えば BACHは 2+1+3+8=14 により14の数字であらわされる。
前述のプレアンブルムの曲順からすれば、バッハは中央に君臨する。
5 ・・・人間 五感、指 人間=キリスト
6・・・・天地創造
7・・・・安息日 自然 日曜日(7日目) 音階の数(CDEFGAH)
★音程
5度下降・・・悲しみの5度
8度・・・ ・聖なる8度
★調性の秘めた背景
h moll 受難 D Dur 受難を超えた喜び、グローリア
ES Dur 三位一体 信仰、復活の力
ヴァイオリンとチェロの2重奏によるインヴェンションも紹介され、その軽やかなアーティキュレーションに会場は身も心も躍り出しそうでした。
レッスンでは必ず取り上げるバッハインヴェンションはこれほどまでに多様な背景、まるで人間を超越した作品であると改めて感じ、これからのレッスンがますます楽しみになりました。
素晴らしい武田先生のバッハ講座に感激して早速生徒たちに上機嫌で勉強報告する私に保護者のお父様が「まるでダ・ビンチ・コードですね!」
・・・なるほど。バッハ研究講座に謎解き、ミステリー、ロマンの一端を感じるのは私だけではなかったようです。
武田先生、素晴らしい講座をありがとうございました!!
また来年も名古屋中央ステーションでは武田先生の講座を予定しています。
皆さまどうぞお楽しみにして下さい。
(Rep:ピティナ名古屋中央ステーション 水野 香先生)