5月26日(土) 小山市生涯学習センター(ロブレ6F)において、稲垣千賀子先生の講座が行われました。
【小さな子供のための音色の使い分け - 】という、とても魅力的な言葉に誘われるように、当日は、50名という、とても多くの方々が集まってきました。
「感じる気持ちは、音に出る。」
吸い込まれるような言葉を皮切りに、講座はスタートしました。いかにして、子供の目線になって、一緒にイメージを作り、先生の思いを伝えるにはどうしたらいいか・・・先生のレッスン中のエピソードを交えて、とても分かりやすくお話して頂きました。
そして、【稲垣千賀子先生の魔法のことばがけ集】の登場です。ざっと目を通しただけてもイメージが広がる言葉の数々を 1つ1つていねいに説明して頂き、それを受けた子供たちがどんどん変身して楽しそうに演奏する姿が 目に浮かぶようでした。聴いてるだけで、何だかワクワクしてきて、ピアノを弾くのが楽しくなりそうな魔法のことばです。
最後に、テレマンの「ジーグ」と カバレフスキーの「道化師」を使って、実際にレッスンをして頂きました。「道化師」のレッスンでは、白黒の音符が並んでいるだけの楽譜が、だんだんとまるで色鮮やかな絵本のように見えてきて、今にも、楽譜からお話が聞こえてきそうです!私はこの時、「楽譜を見るのと読むのとは違う・・・」と、先生がおっしゃった言葉の意味が初めて分かったような気がしました。
稲垣先生は、本当に言葉の魔術師のようです。子供の心を捉えるわかりやすい言葉がけがこんなにも子供たちの演奏を変えてしまうものかと 2時間を通して感動の連続でした。でも、これらの言葉の裏には、生徒一人一人に対する、先生の深い愛情が感じられます。「子供の体を借りて 先生が勉強している。」と おっしゃる先生の指導に対する姿勢は、すばらしいという一言では片付けられないほど奥の深いものだと思いました。
今回頂いた先生のことばがけ集は、私の宝物になると思います。でも、この言葉の数々を自然体で暖かみのある自分の言葉に変えて指導できるようになるには いったい何年かかることか・・・しかし、「大勢生徒がいても、生徒から見れば先生は一人なのよ・・・」この先生の言葉を胸に、前向きにがんばってみようと思っています。
(Rep:小山ステーション 篠田尚子先生)